ぼくさがし

「identity…？」

ぼくはだれで
どれがぼくで
だれがぼくで
ぼくはどこで

こういうときはこうすべき
ああいうときはああすべき
そういうときはそうすべき

いくつもの仮面を
つけてはとって
とってはつけてを
繰り返しながら生きている

どの仮面が自分だったか
どの仮面は自分だったか
どの仮面も自分だったか

どれも自分ではないし
どれも自分であろう

探しているものも自分で
探しに行ってるのも自分で
見つからないと
嘆くのもまた自分である

あの時の自分も
今の自分も
これからの自分も
どれも違って見えるけど

全部自分で
自分ではなくて
誰かの人生を生きているようで
歩んでいるのは自分自身

どんなに誰かが
大切に思ってくれても
自分ではない自分な気がして
大切にしてもらえる
自分を探す

たくさんぶら下がる
仮面の中に自分はあるのか
また新しく生まれる
自分があるのか

くっついて離れない
その仮面は
自分自身を
守ってくれているかもしれない