登壇者という職業について
登壇者という職業はない。そんなものはないが、狭いマーケティング業界を見渡していると、あのイベント、このイベントすべてに参加して登壇している人たちが結構いる。
最初に行っておくが、それが悪いというつもりは一切ない。
まあ、良いと積極的に言うつもりもないけれど。
とか言う私も何年か前はいくつかのイベントで登壇者になったことがある。それはとあるツールベンダーさんとの契約で、年何本以上マーケティングイベントでそのツールの話をするとツールの契約が何十%オフになるというものがあったから。
もうそのツールを使っていないので時効だろう。世の中の登壇者の中にはそういう人たちもいたりする。バーター契約だ。それは仕事の一環なので、担当者として出る。役割分担なので、異動したら別の人がでる。それだけ。
タイトルにある登壇者という職業の人は自分の目的のためにでる。同業者のレベルをあげるため、自分が話すことによって話を聞く人の悩みや問題を解決するため、人それぞれだ。もちろん、自分が有名になるため、マーケティング界隈で実権を握るため、前職で負けたライバルに登壇後に行われる人気アンケートで勝つため、よいオファーを貰って転職するため、異性にもてるためというもの本音の部分も大きい。
あ、自社の営業活動の人も多いね。スポンサードしているし。マーケティングイベントの話はポジショントークだといわれるのはそういう側面が大きい。
まあ、その辺りは出る人、聞く人が双方納得して、そう言うものだよね!という認識で行われれば別に良い。
まあ何を目的としたイベントだかよくわからないけど。(登壇者の、登壇者による、登壇者のためのイベントだよね。)
しかし、中には全くやっていないことを話している人がいる。そんなことは全く計画も想定もしていなかったけど、後からさもそういう目的で、そう言うことを考えて成功した!と話す人たちがいる。
まるで投資家をだますことを目的にした、投資セミナーである。
これを見分けるのがとても難しい。数いる登壇者の中にはとても真面目に話している人がいて、この中に混じって、もしかしたら本人は無自覚でやっているかも知れない恐れがあるが、本来は全く違った意図で実施したことをそのイベントに合わせて改変してしまう。
しかも、それがとても立派な肩書きな方たちであったり、その内容を絶賛するのがこれまたネームバリューの凄い人たちであったりすることがあるので、見分けるのが本当に難しい。
それを見分ける目を持つことが、本当のマーケティング力をつける近道であったりするかのように。
あちこちでいろんなイベントが開かれ、成功事例や失敗事例、本当のことや嘘を織り混ぜた話が展開されるのは否定もしないので、どんどんやってほしい。マーケターたちもそういう玉石混淆の話を聞きながら、力をつけていくのだから。
ただ、登壇を職業にしている方たち各位に、冷静に冷ややかに見ているマーケターたちもイベントに参加する人以上にいることをお伝えしておく。
でもねー、そういう人にコロッと上司がやられて巻き込まれることがおおいんだよねー。
(そういうプロジェクトは案の定、有耶無耶になって、その人から成功事例として後に聞くことはない)
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