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巨匠についての勉強 (2)ヨーゼフ・ボイス
こんにちは、こぺです。
今回も、前回と同様に現代アートの方向性を示した人物について深堀りしたいと思います。
今回はヨーゼフ・ボイスを取りあげていきます。
彼が与えた影響を一言で言えば、
アートが「もの」ではなく「こと」になった
ことです。
つまり、ボイスの鑑賞者は、モノとしての作品からではなく、彼の行為としての痕跡を作品として意味を想像することになります。
彼の作品の一つに『死んだうさぎに絵を説明する方法』というものがあります。これは、ボイスが野ウサギを抱えながら、野ウサギに絵画の説明をしたり、実際に触れさせてみたりする行為が作品となっています。
彼はこの作品を通して、ボイスは”絵画について本当に重要なことは、説明を聞くことではなく、絵をよくみることだけ”ということを伝えようとしました。
《死んだうさぎに絵を説明する方法》(1965) ヨーゼフ・ボイス
さらに、彼は「社会彫刻」という概念を新たに提唱しました。彼を理解する上で、最も重要なキーワードといっても過言ではありません。
社会彫刻とは、自ら意思を持って社会に参与し、社会の未来を造形していくこととされています。
彫刻というと、何か技術的なものが必要に思いますが、ボイスは、"芋の皮をむくといった行為でさえ、意識的な活動であるならば、芸術活動である"と述べており、広い意味で捉えていただいて構わないです。
実際にボイスは、緑の党を結党して政治に対しても関与し、自由国際大学の開設、7000本の樫の木の植樹を行いました。このように、彼は未来にむけて社会を造形していったのです。
このように彼は、「もの」ではなく「こと」を中心とした芸術活動を続け、社会の多分野に影響を与えました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。皆さん、ヨーゼフ・ボイスについてご理解いただけたでしょうか。
これからもよろしくお願いします。
こぺ
※ヨーゼフ・ボイスについての映画もあるので、お時間がある時に是非観ていただきたいです。
『ヨーゼフ・ボイスは挑発する』(2017)
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