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私の羅針盤と小学生の眩しさにおされたって話。 第4回

この前、初めてオンラインで今の自分について話すという経験をもらった。
久しぶりに小学生と話をした。

一番感じたのは、眩しい。とにかく眩しい。
こんなにエネルギーに満ちていたものだったけか。10ヶ月のブランクは怖い。まずい、ちゃんと受け止めないといけない。押されてしまう。

そのときに話したことは、自分の羅針盤でもあるから、ちょっとだけ。

①私がなぜヨーロッパに住みたいと思ったのか。

きっかけは、小学生になってすぐくらいに映画館で観た名探偵コナン「ベイカーストリートの亡霊」。イギリスに惚れ込んだ。こんな世界があるのか。シャーロックホームズってなんてかっこいいんだろう。一番前の席で、小さい私は、大きいスクリーンを前に、首を直角に曲げて、新しい世界を受け取っていた。
図書室に足繁く通い、廊下を本を読みながら歩いてよく怒られていた私だけど、一番面白くて心に残っている借りた本はシャーロックホームズの漫画。完全にイギリスにのめり込んでいた。

初めての海外旅行はロンドンとパリだった。着いたのは深夜。タクシーでホテルまで向かう道の途中も、暗くて周りの景色なんて分からなかったけど、ただただ今自分は日本にいないのだということ、日本とは時間が違うのだというそんな当たり前の事実にワクワクしていた。
その次の朝、ホテルから出て太陽に照らされた景色。あの時の感動と衝撃は、一生忘れることができない。間違いなく、私の人生が変わった瞬間だった。最大だった。
こんな景色が世界にはあるんだ。なんて素敵なんだなんて日本と違うんだ!
頭ではわかっていることでも、この目で直接見ると全然違う。
ああ私はこれからも観たことがない世界を沢山みたい。見ることができなかった景色で後悔なんてしたくない。見たい景色をこの目で全部見たい。
いつか私は海外に住みたい。何かおもろいことをしたい。

②何を感じているのか
いつものように、周りの人の縁と風の流れにのり、なんだかんだあってワーホリで住み始めたアイルランド。始まってみたら、まあポンコツを発揮し続け、周りの人の温かさに沢山沢山触れる日々。

それでも、楽しい。本当に楽しい。
もちろんしんどいことはあるけれど、無限の中から自分の選択で生きるということ、自分が心からやりたいと思っていることは本当に楽しい。好きの力は強い。

そして、もう一つ、自分の大嫌いな部分。
なぜ自分は地に足がついていないのだろう、抜けているのだろう、周りに対して、もっと、愛を持って接したいのに周りが見れないのだろう。どうしてこんなにもベクトルが内向きなのか。
きっとそんな自分は変わらない。住む環境がこんなにも変わったのに変わらない。それでも、そんな自分でいいのだと肯定してくれる人がいる。だからこそ、周りの温かさに触れることができる。自分を一番大切にしてあげるという、私にとっては難しい感覚を少しずつ溶け込ませていく。
そんな自分をちゃんと愛したい。

そんな話を小学6年生の子どもたちにした。
今自分が思っている以上に、人生は今の選択と少しのチャレンジで楽しいものにできるから。
いつだってそばに誰かがいてくれるから。
そんなことを少しでもわかってほしかった。

伝えてみた感想は”ああなんだ、必要なんてなかったな。”だった。
それが嬉しかった。
今の自分の生き方とか海外の経験を伝えるという話になったときに、自分に伝えられることってこれくらいしかないと思っていたけど、
小学生の子どもたちは、思いっきり人生を楽しんでいて、前を向いていて、ワクワクを追い求めていた。
願わくばこれから先もずっと、彼らの羅針盤が「なんか、おもろそうだな」という方に向かっていきますように。

そして、こういう話が本当に必要なのは日本の大人。
私はこの国でいっぱいいっぱい愛をうけとったから、
キャリアなんてものにはぶっちゃけ全く興味ないけれど、
いつか、誰かの背中をすこしでも押すような、笑顔を作れるような、そんな生き方を軸にもっていきたい。

Lazyな私は、思うだけで行動に移すのが遅い。よくない良くない。
それでもいいと思うのは、自分を大事にするということとは違うでしょ。