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市井一人
2021年3月22日 23:30
現実的だな、と自分のことを思う。最初に気づいたのは、気づかされたのは、彼女とデートしているときだった。輸入雑貨屋に入り、彼女はあれもいいこれもほしいと言っている横で、ぼくは機能的じゃない、のようなことを言った。「あなたって夢がないのね」奇妙な形をしたグラスや、模様が違うだけで同じ大きさの皿を否定することが、夢がないのか?と彼女の言葉をうまく呑みこめなかった。彼女と別離し、かなりの時間