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くうねる です。ほっこりする小説や絵本原作を書いていまーす💖いろいろお氣軽におこえがけ…

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くうねる です。ほっこりする小説や絵本原作を書いていまーす💖いろいろお氣軽におこえがけくださいな(^^)/

最近の記事

くうねる文庫とわたし

わたしはタロットや靈氣などヒーリング主体の仕事をしています。 もちろん、書くことも、大事な癒しの仕事になって来ています。 話しは飛びますが、行動制限が始まった頃、飲み屋が開いてなかったじゃない? わたしったら、酒やめてたけど飲兵衛の氣持ち人一倍わかるから、「みんな発散できなくなって、大変だよねー」と思い、どこかの誰かの氣分が少しでも良くなるようにと、書き出したというのが、比呂乃ママシリーズのはじまりでした。 その直前の、ストーリーを書くことのはじまりは、タロットのYouT

    • 僕らの学校③「いとするもの…」

      みのりの里には、三太の池というのがある。 これは、真太郎くんと源太くんと、僕のお父さんである孝太くんが作った池だ。 真太郎くんが言うには、流行りの言い方でビオトープってやつなんだけど、できた当初、「まあ池でいいよ。」ってことになって、自分たちの名前をもじって三太の池ってしゃれた名前にしたんだって。 池の中にはメダカやエビ、貝がおり、夏のはじめにはホテイアオイが浮かんでいる。 それぞれのいのちがこの池の周りで巡っているんだ。 そしてそのことが、僕らのような子供にとって、かけ

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      • 僕らの学校②「はじめてのできごと」

        毎日、暑いんだ。 千川通りの櫻並木を通ってくる僕らに、蝉たちは上の方から、強く生きていきなさいと熱く歌いあげている。 まったく熱いね。 比呂乃おばちゃんが、毎日冷やしあめをくれるようになって、スッキリする味わいに僕らは夢中だ。 今日もエチカちゃんを誘っておばちゃんちに入っていくと、 「あーら、お帰んなさい!」と比呂乃おばちゃんが僕らを迎えてくれた。 正式にはここはおばちゃんちではなく「こぶしの花」という店であり、もっと言えば、この人、おばちゃんですらないんだけどね。

        • 僕らの学校①「僕はギオンだよ」

          僕がこの街に来たのは、2023年の春のことだった。 並木道にはいつも光があふれていた。 櫻の花が咲き、そして散り、千川通りに、ピンクの龍神が生まれては消えていった。 そして夏になる時分には、僕には友達ができ、居場所ができていた。 僕が僕らになった頃の、僕らの学校や僕らの居場所。 僕は今日、あの頃にかえることにする。 ・・・2023年夏 初夏を迎えるころから、比呂乃おばちゃんが、毎日冷やしあめをくれるようになり、スッキリする味わいに僕らは夢中だ。 比呂乃おばちゃんは、「こぶ

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        くうねる文庫とわたし

          『繋(ツナガリ)』 (作 くうねる)

          朝が来る。 僕は、ボディースーツの上から こども服を着て、大声で挨拶をする。 「世界の皆さん、おはようございます!」 この街に着いて半年、 こんなに学校に行きたいと思ったことはない。 早く奴らに会いたいよ。 この街に着いてすぐ夏休みが来て、 学校のプールで奴らと泳いだ。 健太は、平泳ぎでカエルになったり、 康太はバタフライと言って蝶々になったり、 草太のクロールなんて、ハイハイしてる芋虫みたいだった。 ね、そのままじゃ泳げないのかな? 魚になっちゃえばいいのにな。 人間っ

          『繋(ツナガリ)』 (作 くうねる)

          「2024年cocoonからの旅」VOL.3~インナーテンプルへの小舟~

          私たちは次の寄港地に向かう為、大型観光船に戻った。 もちろん、旅だけがツアーの目的ではないので、この大型観光船内でも、必要の都度、それぞれのはたらきを提供することになる。そうでないと、いくらセントローズ財団からのデジタル決済があるとはいえ、私たちだって米は買えないし、おしゃれもできない。 今日は、深堀博士が担当するクライアントで、年単位で乗船している女性へのプログラムがある。先生の愛犬、否、パートナーのMr.アンダースタンドもセラピー犬として同席する。そう、これらは私の心の

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          「2024年cocoonからの旅」VOL.3~インナーテンプルへの小…

          『大きな森の小さなパオ子』

           カラフルな4人「チームわさもち」のオリジナル絵本 手のひらにのるくらい、小さい小さい子ゾウのパオ子。 森のお友達に支えられ、大きく成長していく自立と感謝の物語です。 ~絵本ができるまで~ 小学生の女の子「わさびのおもち」さんが絵を担当。私が書いた文章に、お母さんの「きなこのおもち」さんと考えた個性あふれるキャラクターの絵を描いてくれました。一枚一枚、それぞれの動物の声が聴こえてきそうで、氣持ちが明るくなります。 今回も編集は、がおちゃん。完成までの道のりをしっかりコ

          『大きな森の小さなパオ子』

          「2024年cocoonからの旅」 VOL.2 ~最初の寄港地~

          私たちの空飛ぶ大型観光船は、亜熱帯の森に着いた。最初の寄港地である。 うっそうとした森林。そこから突き出た巨大な岩山に錨をおろして停泊するのだ。 船から森を見下ろすと、それぞれ独立したコテージ群が、樹々の間から覗いている。 この土地が持つ、土や種、風土を活かした活動を極めたいという人たちが、全世界から移動してきて、この村に滞在している。 伝統農法、食事療法、アーユルヴェーダやアロマセラピーなど、心身の健康にかかわる活動、陶芸やペインティングなどの美術品、木製楽器の演奏など、

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          「2024年cocoonからの旅」 VOL.2 ~最初の寄港地~

          『2024年cocoonからの旅』vol.1

          「あれ?なんで、エレベータに乗ってるの?」 総天然色ハウスの方で、『こどもマーチの時間』があった翌日のことである。 散歩がてら出かけた、近所のお稲荷さんへの参拝の帰り、 近所に建ったマンションの後片付けの作業員とすれ違い、 「やっと完成ですね。」 「ええ、お騒がせしました。」 「いえいえ、お疲れ様でした。」 そんな会話をした。 千米に帰ってきて、玄関を開けたら なんでか? エレベーターがあった。というか、もうEVの箱の中だ。 作業員さんが、何か言い残したことがあるのか、玄

          『2024年cocoonからの旅』vol.1

          僕らの地球③「くにちゃんオン・ザ・ビーチ」

          夏が近づいてくると僕たちは、おばあちゃんちにやってくる。 湖の近くにあるおばあちゃんちは、僕の家からは、かなり遠い。だから、去年までは、お父さんの車か、お母さんの自転車で来てたんだ。だけど今年は、自分で自転車に乗ってやってきた。 「おばあちゃん、こんにちは!」 「お帰り。ひろちゃん。」 おばあちゃんは、いつものように玄関を上がってすぐの居間で、火の入っていない冷たい火鉢を前に座って、ほほ笑みながら僕を迎えてくれた。 おばあちゃんちは、僕たちが帰ってくる場所なんだって

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          僕らの地球③「くにちゃんオン・ザ・ビーチ」

          僕らの地球①「カエル、連れて帰る?」

          「待ってー!ピーターっ!!」 後ろから、さくらの甘えたような声が聞こえてきて、僕は悪い気がしない。 「おう!」と言って振り返る。 さくらが、姉貴のおさがりの自転車を、ぎこちなく漕ぎながら、田んぼ道を追いかけてきていた。 僕、ピーターは10歳。この辺じゃ一番大人の子どもだ。遊びまわるのが大好きで、今日はオタマジャクシを採りに行くんだ。 山のふもとのこの辺りの小川や水路には、メダカやタニシ、どじょうなどがたくさん棲んでいる。 水の張られた田んぼにはオタマジャクシ

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          僕らの地球①「カエル、連れて帰る?」

          僕らの地球④「すてきな心のつくりかた」

          砂利が敷かれた庭を挟み、筍が発する瑞々しい成長の香りを、そよ風が竹林から運んできている。 竹林に面した広い居室からは、サラサラと紙がこすれるような音とともに、子供のささやき声が聞こえている。 ここは、若先生の自宅兼仕事場であるが、今日は地元の子息令嬢が習い事をしに来る日であった。若先生は書を通じ、彼らにものの理(ことわり)や心の理を教えている。 さて、今、子供たちが集まっている居室には、とても大きな食卓があり、それを取り囲むように、小学生から中学生まで10人

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          僕らの地球④「すてきな心のつくりかた」

          僕らの地球②「菜の葉に飽いても・・・」

          私は智恵利。 お婆ちゃんが名づけてくれた。 でも誰もそんな風には呼ばない。 「チェリー」って呼ぶんだ。 しかも、これも言い出しっぺはお婆ちゃん。自分でつけといて、あだ名も自分で決めちゃうんだから、なかなか勝手な人だと思う。私が大好きな人の一人だけどさ。 それから、今は説明のためにお婆ちゃんなんて呼んだけど、私だってそんな風には呼んでない。普段は真智子さんって呼んでるんだ。うちではお母さんのことも梨恵さんって呼んでるし。 わかりにくいよね。つまり私は、真智子さんの子

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          僕らの地球②「菜の葉に飽いても・・・」

          「そうてんねんしょくハウス」~あそこのもりのくまさん のまき~

          ゆうべ、ひろのおばちゃんから れんらくがあった。 「あした、『あそこのもりのくまさん』がきてくれます。」と。 「やったー!」 おうちで、ぼくはさけんだ。 ひろのおばちゃんがくれた、パオこのえほん。そのなかのくまさん。つよくて、おしゃれで、ぼくはだいすきだった。そのくまさんが、そうてんねんしょくハウスにくるっていうんだ。 「すげー。すげー」 ぼくはこうふんして、おうちでおおさわぎしたから、パパもママも、いもうとのイーナもあきれるばかりだった。 つぎのひ、 「おばちゃん、ただい

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          「総天然色ハウス」~猫のバーバラさんの巻~

          「あれ、ひらがなじゃないの?」って思たかしら? 隼人君が夢中になっている総天然色ハウスを、わたくし比呂乃も体験したくて、今日はこっそりのぞきに来ました。 「担当の比呂乃でございます。」 いつも、裏庭をしゃなりしゃなりと上品に歩いていく、猫のバーバラさんに声をかけた。 「なんだい。あの男の子じゃないのかい。」バーバラさんのしわがれた声に私は魅了された。 「ええ。でも、私はタロットや、おてあてや、リンパケアができます。」 「あたしも130歳になったよ。冥土の土産だ、比呂乃さんと

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          「総天然色ハウス」~猫のバーバラさんの巻~

          「そうてんねんしょくハウス」~とかげのタランソワカさん の まき~

          ひろのおばちゃんが いった。 「きょうのおきゃくさまは、とかげのタランソワカさんです。」 ぼくは、ドキドキしながら くりかえす。 「とかげの?タラン?ソワカさん?」 「そう。タランソワカさんは、からだがひえやすいので おもいきり、あたためてくださいって、オーダーです。」 「かしこま りとり(*^^)v」 ぼくたちは、いつものハンドサインをこうかんした。 さっそく、ぼくは、うらにわのきりかぶに、せっけんいれのバスタブをおいた。 そこに、おゆをたっぷり やそうもたっぷりいれる。

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          「そうてんねんしょくハウス」~とかげのタランソワカさん…