春キャベツのロール

お元気ですか?poeです。

三寒四温。本当にその通りに、春がやってくるんですね。
行きつ戻りつしながらも、確実に春に向かって暖かくなってくる。
季節って素敵だな!
毎日の変化を感じつつ、春を待つのが楽しい今日この頃です。

スーパーの野菜売り場にも春が近づき、色んな野菜がお目見えしています。
菜の花、独活(うど)、たらの芽、ふきのとう、この時期限定の春野菜。
新玉ねぎ、新じゃが、春キャベツ
いつもの野菜も、春だけの初々しい柔らか仕様で登場していますね。

春の養生

東洋思想で春は一年の始まりの季節です。【陰】(静的な)気候から徐々に【陽】(動的な)気候へ移行します。
木々の芽吹きや、動物の冬眠からの目覚めは【陰陽】の切り替わりの現れです。そのスイッチは、オンオフがハッキリしているものではなく、少しずつ移ろいでいくものです。

内向きだった力も外向きへ向かい、気候、植物、動物ともに発育や成長の時期を迎えます。
その動きを無理やり止めることは、最も控えるべき事だと教えられています。

伸びやかに、発散の流れに逆らわないこと。

これが最も大事な養生のポイントとなります。

そして、冬の間に蓄えたものから、摂り過ぎたものや毒素を外へ出そうと、デトックスも盛んになります。

春に気を付けたい五臓は【肝】です。
【肝】は肝臓だけではなく、胆のう、目、筋、爪も含まれ、【氣】の巡りや自律神経の調整の役を担っています。
また、【血】の貯蔵と量のコントロールをする働きもあります。
感情面では、怒りの気持ちに関わりが深いと云われています。

気を付けることは、【氣】の流れを妨げないこと!
そのために、ストレスが一番の大敵です。

【五蔵】の中でも、比較的感情に直結しやすい【肝】は、ストレスなどのメンタルダメージを非常に受けやすく、【肝】が弱ると、怒りやイライラ、興奮しやすい等の症状が出やすくなります。

身体の症状としては、
目に異変が起こる、
すじや腱を傷めやすい、
爪がもろくなりやすい、
身体のデトックスの働きから、アレルギー(花粉症)も出やすい季節です。

春にお勧めの食物

【肝】を養う食べ物は、青い色と香りと酸味がポイント。
青=緑、緑黄色野菜がお勧めです。

また、春先に出回る山菜(菜の花、独活、筍、たらの芽、ふきのとう)には解毒作用があります。
初春に山菜を食べてデトックスをするのは自然の摂理なんですね。旬って本当に上手く出来ていますね。

緑色の野菜の中でも、香りの強いものは、【氣】を巡らせる効果が高いと云われています。
菜の花、クレソン、三つ葉、セロリ、春菊、紫蘇、パクチーは特におすすめです。

また、柑橘系の香りは【氣】を巡らせるのに加え、酸味もあり、【肝】を養ってくれます。
レモン、ポンカンなどのみかん類は取り入れてほしい食材です。
そして、いちご等のベリー類、干し椎茸、レバーは【肝】の働きを支えてくれます。


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春キャベツのロール

材料(4人分8個)
春キャベツ  8枚  胃を整え消化を助ける
豚ひき肉   350g  潤いを作り、腎を補う
玉ねぎ      1個     胃の働きを整え、血を浄化
人参    1/4本  消化を整える、血を補う
干しいたけ  4個  氣を補い、肝と腎に働く
セロリ   1/4本  肝の氣の流れをよくする
ミニトマト  8個  肝や消化に働き、潤いを生む
トマト缶   1缶  ミニトマトと同じ
ローリエ   3枚  胃を整え、氣血水の巡りを生む

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作り方
1、春キャベツを慎重に一枚ずつ剥がす。(破れても大丈夫)
2、剥がした春キャベツをゆでる。(ゆで汁は捨てない)
3、ゆであがったキャベツの芯を薄く削いで、水けを切る
4、玉ねぎ、人参、水に戻した干しいたけ、セロリを
  みじん切りにする
5、4と豚ひき肉と塩コショウを混ぜ合わせてタネを作る
6、5のタネを8等分し、3のキャベツで包む
  キャベツが破れていても、重ね合わせて包み、タネが見えなければOK
7、2のゆで汁と干しいたけの戻し汁にトマト缶と塩を加えて火にかける    (トマトの形が崩れてとろみがつくまで)
8、厚めの鍋に、6のタネを並べ、カットしたミニトマトとローリエと7の   スープを加えて中火で煮る。
9、火が通ったら、塩コショウで味を調える。
  タネから出汁も出るが、薄い時は、野菜だしの素やコンソメ、鶏がらス  ープなどを足してみる。

薬膳的ねらい

今回は、「胃腸と【肝の氣】を整えつつ、乾燥気味の身体を潤そう」
がコンセプトです。
なので、
●胃に優しい旬の春キャベツをメインに、消化を助ける働きのある、玉ねぎ、人参
●【肝】に働く干し椎茸やセロリ、トマト
●【氣】を巡らせてくれるように、玉ねぎ、セロリ、トマト、ローリエ
●潤いチャージの豚ひき肉とトマト
を選びました。

いつもの身近な食材でも、薬膳の完成です。

薬膳料理とは、コンセプトと狙いがしっかりと定まったものなのです。
「○○に良いから、○○を食べよう!」だけではなく、レシピに使う食材達が総合力で身体のバランスを整えてくれるように組み立てます。
そして、その手前には、食べてくれる人にとって、今必要なものは何か、バランスはどうなっているのかをしっかり観察できる力も大事になります。

なんだか難しそうだなぁ。。。
そう感じますか?

私も初めは難しいと思いました。
しかし、選ぶべき食材は、旬のものが多いし、その季節や体調に応じて、食べたいなぁ〰️と身体が欲しています。
夏になれば素麺やスイカが食べたくなるし、寒くなったら鍋を囲みたい、
二日酔いでは喉が渇き、胃がもたれれば食欲がなくなる、etc

ちゃんと身体が教えてくれますよ!
きっと本能に刷り込まれているんじゃないかな?生きるためには必要なことだから。

もしも、薬膳に興味を持ってくださる方がいらっしゃったら、
まずは自分の身体の声を感じる事から始めてみてください。
そして私も、お役に立てる様なお話を発信できるように頑張ります‼️

お読みくださり、ありがとうございました。



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