大人になってからだと、より楽しい

早速だが、私は休日に動物園や科学館に行くのが好きだ。「そんなの、子供向けじゃないの?」と突っ込みが入りそうだが、こういった場所は、大人になってから行くとより楽しいのだ。

より楽しい理由　その１

子供のころに動物園や科学館に行った経験のある人は多いだろうが、そのときになにを見たか覚えているだろうか。私は覚えていない。ところが大人になってからこうした施設に行くと、知識が増えている分より楽しめるのだ。
例えば動物園や水族館で大人気のカピバラ。この動物がなんの仲間なのか、皆さんは即答できるだろうか。正解はネズミの仲間である。げっ歯目テンジクネズミ科に属し、和名は「オニテンジクネズミ」という。子供のころはぼんやり見ていた動物が、なんの仲間でなにを食べていてどんな暮らしをしてという情報が、大人になってから見るとより分かるようになるのである。
科学館でも同じで、私は日本未来科学館でカミオカンデの内部のレプリカを見たが、ここでノーベル賞ものの観測が行なわれたのかと感慨深く思った。

より楽しい理由　その２

少し邪道な楽しみ方だが、来場者を観察する楽しみがある。子供のころは保護者からはぐれないよう必死だっただろうが、大人になれば自由に動ける。好きな対象をとことん眺めるのもいいが、その物事にほかの人がどんな感想を抱いているのか聞く楽しみもあるのだ。
この前動物園でヘビクイワシを見ていたら、母親らしき女性が子供にこんな説明をしていた。「この鳥さんは、この長い脚でネズミやヘビを踏みつけて痛めつけて食べちゃうんだよー」と。子供のトラウマにならないか心配だが、確かにそのとおりである。先述のカミオカンデのレプリカでも、父親らしき男性が子供に「量子力学はわからんなー」と言っていたのを聞いた。

このようにして私は休日を過ごしているが、この過ごし方の欠点を上げるとすれば、周囲に親子連れが多いのでひとりで行くとアウエー感がすごいことだろうか。ただ行くだけで話のネタにはなるので、おすすめだ。

#休日のすごし方