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薬局売却時の準備物一覧 査定時の参考にも

はじめに
ビックアイランド株式会社、代表の岡村信二と申します。

 当社は、私が20年以上調剤薬局チェーンの本部業務に携わってきた経験を活かして、調剤薬局の経営支援業務(システム支援、経営改善補助、店舗引退相談、店舗展開支援)を行っている会社です。

 今回は相談を受けることが多い『薬局を承継する際の準備物一覧』について書いていきたいと思います。こちらの投稿でわからないことや、詳細を伺いたいことがございましたら、Xや当社のホームページからお気軽にご相談ください。

 ビックアイランドの事業のひとつに、薬局の承継事業があります。

 ややこしく難しい作業だと思われがちな売却や承継作業ですが、実はいたってシンプルな作業なんです。
 その際の事前の準備書類、必要データ、必要な契約書について本日は整理してみました。どなたかのお役に立てれば幸いです。
 薬局の引退、廃業を決めてしまう前に一度ご覧ください。

薬局売却時に必要になるもの 第1段階 
薬局売却金額設定時、譲受企業選定時に必要となってくるものです。

①    レセプトデータ3年分 ご使用のレセコン操作で抽出可能
・医療機関処方箋枚数のわかるレセプトデータ  (集中率算出用)
・技術料、処方箋枚数等わかるレセプトデータ  (技術料、枚数推移確認)

②    損益計算書などの販売管理費がわかるもの 3年分
・月ごとの使用費にまとめられているものがベストですが、決算書記載の年間の費用をまとめたものでも可能です

③    賃貸契約書
・薬局の運営形態にもよりますが、テナント賃貸の契約書
・土地も借りているようであれば、土地の契約書
・患者様用、従業員駐車場契約書 (テナント賃貸の契約書と別の場合)

④    固定資産台帳 (直近期末分) 
・決算書に含まれているケースが多い

⑤    店舗従業員(薬剤師、事務員)の賃金台帳及びシフト表 (直近1年分)
・入社日、有給残までわかると喜ばれる

⑥    リース資産の明細書類(リースの契約があれば)
・薬局のリース商品例 調剤機器(レセコン、分包機、調剤監査機)複合機、在宅用車両、ごく稀に調剤台等
 ※見つけ方のコツとしては、②の損益計算書内のリース代という項目に金額が入っていると何かリース契約があることになります

⑦    店舗図面
・店内坪数、調剤室坪数、店内ロケーションが分かるようなものが参考になります

第1段階ではこのくらいです。
このくらいの書類の準備で売却査定は十分に受けることができます。

●あるある事例
 この段階でのあるあるとしては、リース商品が再リースとなっており、リース契約書が見当たらないと良くご報告いただきます。心配ありません(笑)
再リースの場合は1年ごとの契約書で先払いのケースがほとんどですので、連絡先さえわかれば解決します。わからなくても多くの場合は、再リース商品の横に連絡先が貼られているケースが多いです。(複合機、分包機など)
 
 もう1つは、薬局図面が無いというケースです。これも心配ありません。薬局の営業が開設から20年近くたっていたりすると、運営中は必要がないものなので、紛失していたり、捨ててしまったという方もいらっしゃいます。
 これは店内を測定して、作成をすれば完成します。その際は建物の内側の長さ、内寸となります。ご依頼いただければビックアイランドでは、測定から図面の作成までを代行で行うことができます。

薬局売却時に必要になるもの 第2段階
① 使用薬剤リスト
 ・門前の先生より、どういった処方がでているのか
 ・患者さんの症状や、どういった患者さんが多いのか

② 許認可一覧
 ・保健所、厚生局、公費関係の届け出書類一式(原本の保管場所、掲示物、提出時のコピーの控え)

③ 水道、電気、ガス、インターネット、電話・FAXの契約先

④ 独自で店舗で契約しているもの、連絡先一覧
  例 店舗携帯電話、警備・防犯、店舗損害保険、賠償保険、消耗品購入先、ごみ回収、マット類、新聞、宅急便、テレビ(NHK)、クレジット、電子マネー決済等

⑤ 取引卸業者の連絡先

 第2段階のものに関しては、第1段階を提出後、承継先が正式に決まり、
承継の手続きへ移行する際に必要になります。
 どういった運営、どういった仕入先を使われているかなど事前にしっておきたい情報を承継先へ伝える作業です。

 ここでは、②の許認可のコピー等を紛失しがちですが、許認可を受けているものに関しては、各行政へ提出をしておりますので、承継のタイミングで必要な場合は、担当の行政へ紛失届を提出し、再発行手続きを受けることができます。作業自体は数時間で終わります。

■シンプルな準備で進められる
 なにから手を付けてよいかわからなく感じてしまう、店舗整理準備や売却手続きですが、上記記載のように2段階に分けることで比較的シンプルになります。
 第1段階では、レセコンの操作と賃貸借契約書の捜索、他の書類は担当税理士へ確認をすれば9割揃えることができます。
 第2段階では月に1回支払いが発生するものに関しては1か月分保管をしといていただくこと、許認可一覧に関しては、有無の確認後、無いものに関しては再発行手続きへ、再発行手続きは弊社でも代行で行うことができます。

■お店が回せているうちに一度ご相談を
 ここまで記載をさせていただいて、思ったよりもシンプルに承継ができるのではないかと感じていただけていると嬉しいです。
ただ作業はシンプルですが、どんなに急ピッチで進められていたとしても、承継時には保健所の許可等で2か月から3か月はどうしてもお時間を必要とします。
 たまにいただくご相談では、2週間後に管理薬剤師が辞めてしまうため、2週間で売却をしたいとお願いをされるケースがありますが、それは薬局が国からの許可業務の構造上難しいご相談となります。
応援人員を手配するなど、なんとか承継完了まで繋いでいく形を急遽とる対応がありますが、多少の出費を伴います。
 
 現在後継人が見つかっておらず、ゆくゆくは引退をして廃業、または売却を検討している薬局経営者の方も少なからずいらっしゃると思います。
 自らも考えていなかった思いがけない急な廃業は、門前の先生、地域の患者様にとって心のショックは大きいと考えます。何より残されたこれまで一緒に頑張ってきた従業員様にもご迷惑が掛かってしまします。
 
 一度シミュレーションで従業員様の中の1人がいなくなることを想像してみてください。


①A店の一般薬剤師が結婚で退職することになった。
その状態でも、3か月くらいなら十分に患者様にご迷惑をかけることなく回すことができる。
これは問題ございません。

②B店の管理薬剤師が退職することになった。
今の状態だと、他の店舗の余剰人員の中に管理薬剤師の要件を満たす方がいない
これがまずい状態です。

 事務員さんの場合も同じです。誰かが退職をされて回らなくなる状態になってからではなく、健康的に運営ができているタイミングで、いずれはと少しでも考えられている経営者様は一度ご相談をいただければと思います。

 弊社では、お客様と機密保持を締結した上で、情報開示をいただき、ご相談、査定に関してはすべて無料、周りの方々には極秘情報としてご対応をさせていただいております。

 わが子のように町の方と一緒に育ててきたご自分の薬局が、運営者が変わったとしても、健康的に町に残っていくことはそれだけで素敵なことでし、変わらない生活環境を町の方に提供し続けられるということは、これからも必要なことだとビックアイランドは考えています。

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