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料理番組のニューノーマル

リモートになった「きょうの料理」
 生活は少しずつ落ち着きを取り戻しているとも感じます。テレビ番組では番組が中止されているNHKの「麒麟がくる」が6月30日から収録が始まると発表されています。しかし現状放送されている番組では、出演者がリモートで参加する形のものもまだまだ多いです。この中で料理番組は過去の再放送で構成されていることは以前の記事で書きました。5月になって番組内容に変化がありました。「きょうの料理」と「キューピー3分クッキング」が再放送をやめ、新しい収録内容を放送し始めています。
「きょうの料理」は5月18日の月曜日放送分からリモート形式での放送にしています。18日は松田美智子の「手仕事12ヶ月 トマトソース」です。ただ、これは可能な限りということのようで、テキストには5月27日に「ワタナベマキのアジアごはん ベトナム 牛肉のフォー」となっていた内容が再放送になっていました。また6月1日、2日の舘野真知子の番組は2019年に収録とテロップが入っています(以前、放送されたものかは不明)。

きょうの料理リモート

「キューピー3分クッキング」はソーシャルディスタンスを保って
 これに対し、「キューピー3分クッキング」は5月25日から新たなスタジオ収録分を放送しています。この番組は先生(講師)と日テレのアナウンサーの二人で番組が進行します。先生が料理の作り方をトークしながら、作っていきます。アナウンサーは主な役目は材料と分量を伝えることと、(以前までは)調理補助です。新しい進行内容では、二人はスタジオ内で離れて立ち(ソーシャルディスタンスの確保)、調理の進行はすべて先生が行います。ほぼ一人でやっている感じ。リモートにしなかったのはいろいろ理由があるのでしょうが、非常事態宣言が解除されていない時期にこの形式に戻したのは勇断と言ってもいいでしょう。

カメラと三脚が映り込み
 リモート収録では予期せぬことが起きます。「きょうの料理ビギナーズ」で興味深い映像がありました。この番組も6月から新しい収録に戻しています。6月のテーマは「レパートリー倍増! 電子レンジで早ウマおかず」で料理をほりえさわこが担当しています。1日に放送された番組で、電子レンジに材料を入れるシーンがありました。ここでレンジのガラスにカメラを載せた三脚が映り込んでいました。それも一瞬ではなく、ほどほど長い時間です。通常の収録であれば、撮影後現場のモニターで確認し、撮り直しでしょう。しかし、なんらかの事情でそれが出来ず、そのまま放送されています。料理家(ほりえさわこ)のキッチンで、セルフで撮影されたのかもしれません。
 コロナ禍後もわざわざ放送局のスタジオに出演者が集まらず、リモートでの収録でもいい。そんな意見もあるかもしれません。そのためには、番組内容の質を落とさない仕組みが必要だと思います。

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