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韓国ドラマ「39歳」

活字を読んでいれば機嫌のいい私のはずなのだが、ここのところ本を手にすることができない。そういう時期もあるだろうと深く考えるのをやめてnetflixを見る。
なんとなく見始めた「39歳」、いい意味で期待を裏切られまくり、人間関係の理解が深まるにつれて感情移入するからか、1話ごとに泣く場面が増えていく。涙は、泣く理由によって成分が違うそうだし、デトックスにもなるそうだ。たしかにすっきりした。

3人の親友である39歳女子の話だが、生い立ちとか家族とか恋愛関係とか病気とかが絡み合っているところまでは想定の範囲内。彼らのやり取りがテレビドラマ風の飾ったものではなく、一般人の日常のやりとりそのままなので、時々現実のことのような気がしてくる。そして専門家でもないのに上から目線で申し訳ないが、韓国の俳優さんの演技力が高い。

39歳を過ぎた人にとっては、ああそういう時期だった。今の友達関係は永遠に続くと根拠なく思っていたし、自分も永遠に生きられるような気がしていた。親の介護とか、自分の結婚とか子供とかを目の前に付きつけられ、どこを見ても逃げ場はなく、どこにも視線を向けられず、でも毎日の時間だけが過ぎていくような時代。

今まさに39歳前後の人にとっては、心当たりがありすぎて苦しくなる場面もあるかもしれない。でも、この時代にしか感じられない気持ちというのがあるので、ドラマではあるが他人の39歳を見るのはいいと思う。私個人は、この時期にいろんな環境変化を経て、この後カラッと雲が晴れたようになった。

これから39歳を迎える人は、他人事に感じるかもしれないが、単なる韓国ドラマとしても十分に楽しめる。

このドラマ、何と言っていも悪意のある人がほぼいない。余計なエロい場面もない。見終わった今、一日一日を大事にしよう、好きな人にはもっと会おう、と思いながら、netflixで違うドラマを探す・・・


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