アベノマスクの似顔絵を見た9歳が

「ひどいよ。あべさんが、かわいそう」と息子9歳が言った。マンガ家の浦沢直樹がTwitterに上げてた #アベノマスク の絵が秀逸なので、夫に見せて笑ってたときだ。すでに1万人もの人にシェア（RT)されてた。

「そっか、かわいそうって思うのか」
「かわいそうやろ。こんなの描かれて、みんなにいじられてさ」

はっきりと言う彼に、ちょっと面食らいつつも頼もしさも感じたりして。確かに、子どもには「いじり」という名のいじめに見えるのかもしれない。
そういう感覚のまま大人になって、「政府を / 首相・閣僚etcを 批判するのは良くない」と思っている人も少なくないんだろうな。

実際、浦沢直樹の当該ツイートにはリプライが殺到していて、その中には「大好きだったのにがっかり」「見損ないました」「国をちゃかしてる場合じゃない」というご意見も多いんです。↓ ↓ ↓
https://twitter.com/urasawa_naoki/status/1245647302074576897
　
考えてみたら、ちょっとおもしろい命題だよね。
　
たとえば、ひとりの小市民であるうちのおとーさん（夫）をおもしろおかしく描いた似顔絵がネットに出回っていろんな人に笑われてたら、それは確かにいじめだろう。でも、あべちゃんのこの似顔絵は違う。
‥‥と私は思う。
そう思わない人もいるかな？
　
「大きな権力は、大きな責任を伴うんだよ」
「あべちゃんよりずっと弱い人たちがいると想像してほしい」

ということを中心に、私なりにいろいろ話す。
彼は納得したような、してないような。
　
「それは （ あべさんが ）ひどいね」
とも言ってたし、
「でも、さすがにここまで小さくなかったよ、マスク」
とも言ってたｗ
　
親の考えを押しつけるのも違うと思うけど、私は私の考えを子どもに話していきたい。子どもも彼の考えを持ってほしい、話してほしい。じきに、話してくれない・聞いてくれない年ごろになるんだろうけど‥‥ｗ

はっきり言って「一家に2枚のアベノマスク」は世紀の愚策だと思ってる。税金とマンパワーの使い道として最悪だから、今からでも撤回してほしい。
でも、子どもと話ができたという意味では良い機会になった。

（注：たとえば韓国は、感染者と思われる人のための診療所を全国638か所に設置、費用は日本円で23億円だそう。日本は布マスクに466億円…　（4/15　BS TBS 報道1930より）

◆　
てか、浦沢直樹の絵は相当うまいけど、風刺としてはかなりマイルドだよね。
#アベノマスク 以外、直接批判するような言葉を添えてるわけでもない。
天野喜孝ばりに美化して描かなきゃダメなのか？
これを渋谷や六本木の街頭に掲示してたって、相当あつかましいと思うんだけどｗ

↑ ちょうど一年前の話ね。

同じころ、自民党が党内や支持者に配っていた冊子の中で、野党の党首のイラストをどんなふうに描いてたか、私は忘れてないわよ。

そして、「ガーゼマスク、一家に２枚」をぶちあげた翌日、すでに自分は不識布マスクをつけてるあべちゃんは、ほんっとしょーもない人である。（4月4日の画像です↓）

◆　　
ちょっと話が逸れましたが。　
この似顔絵を描く行為、シェアする行為はひどいのか？　いじめか？
みなさんなら、小学生にどう説明しますか？

（追記）
Facebookに投稿したところ、コメント欄で「風刺」の話題が出ました。

「風刺が通用しないのも、ちょっと怖いよね……。権力者は権力者。その自覚と謙虚さを持って欲しいよね」

確かに、今の時代、若い子が見るものに「風刺」ってあまりない気がしますね。新聞は見ないだろうしネットにはほとんどないような。庶民が風刺をなぜ必要としてきたのかを知り、また風刺とヘイトとの区別がつく大人になってほしいものですが。