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『ブギウギ』第4週 「ワテ、香川に行くで」

今週はちょっと冷めた部分があって、ストライキの顛末は史実に沿ったものだろうけど、大和礼子と橘あおいが辞めることになり、「さみしいわ」「辞めたくない」ってダーダー泣いた後、光の速さで立ち直って「新時代のコンテンツや!」ってラインダンス踊ってる描写はちょっと‥‥

ストライキの中心人物が責任をとらされることについては、もっと明確に批判的に描いてほしかった。でないと、現代日本の視聴者は「ストライキは辞職の覚悟をもってすべき」と刷り込まれてしまいそう。

ストライキは権利だよ、労働者の。

そりゃ当時は労働三権なんてないから当然のようにああなっただろう。
でも、それをそのまま伝えちゃダメだと思うんだよ。
なぜなら、現代の日本人は、少なからぬ人が「ストライキは迷惑行為」って感覚をもっているから。あの描き方では、その感覚を助長してしまう。

もちろん、これは物語序盤のエピソード。今後、戦中戦後が描かれる中で、
このストライキを敷衍するような形で、体制と個との関係、そのむごさをきっちり表現していくのかもしれないけど、すべての視聴者が長編ドラマを連続した目線で見るとは限らないんだからさ。
歴史や社会にタイシテ批評的な目線をもてないなら、安易に時代ものやらないでほしいよ、ほんとに。‥‥と、今作に限らず、朝ドラに対して思ってます。

そのほか。

ストライキのため山寺にこもるスズ子たち劇団員を、親たちが訪ねてくる。
連れ戻そうとする親もいる中そんな様子はどこ吹く風で、「この子たちはようやってます、親としては応援したらなあきません」と一気に言ってのけるツヤさん。水川あさみの演技、今週も絶好調である。

スズ子は香川の「白壁の家」ことお大尽の跡取り息子の忘れ形見だったのか。女中さんと恋仲になったとか、そういうことかなあ。
中越典子、久しぶりに見た。というか石倉三郎も久しぶりに見た。
三林京子の存在感もいいよねー。

スズ子の達者な「金毘羅船船」から、六郎がニワトリを放ったり、泥酔した石倉三郎が暴れたりそれを止めたり。
朝ドラのああいうカオスなシーンが大好きです(笑)。
ちむどんどんを思い出した。あのころの仲間由紀恵は優しいお母さんだったなあ‥‥(cf 大奥)

最初すごく嫌な顔してた大奥様みたいな人が、カオス化したころには泣いてたりして、なかなか細かかった。
香川では法事でもうどん食べる(食べてた)んですね!
さすがNHK、すごい美味しそうだった…

山寺の門にばかでかい草鞋がかかっていたのがとっても印象的。本当にある
お寺で、史実でもあのお寺でストライキしてたんだろうか。

草なぎくんの服部良一(役名は違うけど)は、ほんの顔見せでしたね。

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