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『MIU404』9話 あなたが「そんなのおかしい」と言ってくれたから

幼稚園の先生だがお給料が安く生活が苦しいので、週末だけバーでピアノを弾いていた。客の男が贈り物を寄こしたり、しつこくつきまとってくるようになった。
どうやらヤクザらしく「俺が目をつけた女は俺が飽きるまでおもちゃだ。逆らうなら暗くて寒くて狭いところに閉じ込めて帰さない」と脅される。怖くなって警察に相談したが、「どうにもできない。男の本名もわからないし、妄想なんじゃないか」と相手にされず。

信じてくれたのは桔梗さん(麻生久美子が演じる警視)だけだった。
我慢して男の言いなりになるか、遠くに逃げるしかない。。。
「どうして? どうして逃げなきゃならないの? 女だから? 力が弱いから?」
桔梗さんだけが「そんなのおかしい、一緒に戦おう」って言ってくれた。


『MIU404』9話「或る一人の死」より。
積ん録してて、やっと9話。

怖くて苦しくて、すがる思いで助けを求めても振り払われる。それどころか「がまんしろ」「妄想じゃないか」って。絶望するよね。
たまたま女性の警視がいたのはすごい幸運。
(日本では、女性の警察官は10%以下だと聞いています。一昨年の時点)
そもそも幼稚園の先生で、低所得だからダブルワークを強いられていた。ここにも構造があるんだよね。

そんな、社会的に弱い立場にあるハムちゃんこと羽野麦(黒川智花)。
彼女が再びヤクザに狙われてさらわれてしまうと、4機捜のメンバーが、必死に、そりゃもう血相変えて、飛び降りて疾走して怒鳴って殴って(←ざっくり)探して助け出す。

女で、
低所得で独身で
「生産性」で測ったら小さな存在。
それでも問答無用に助けてくれる。
寄ってたかって冷えた体を毛布で包み、声をかけ、さすってくれる。

命ってそれくらい大切なものなんだよ!!!
‥‥と、画面全体からわんわん伝わってくるようで、泣けました。

ちょっとした「不貞腐れ心」から
気づいたら闇の勢力に取り込まれていた高校生ナリくんも、
同じく全力で救助された。
罪を犯しかけていたナリくんを引き戻したきっかけは、
さっきのハムちゃんなんですよね。

女で、
低所得で独身で
「生産性」で測ったら小さな存在でも
心ある人に助けられ、守られてきたから
ほかの誰かを守り助ける側にまわることができたんだと思う。
子どもや若い人に対して大人は責任がある。


みんなの上司、桔梗さんを演じる麻生久美子がとてもいい。
ナチュラルで強い。
彼女がキャリアが似合う大人の俳優になるとは、年月が経ったものですね。

綾野剛のエモーショナルな演技に毎回震える。
ただ激しいだけじゃなくて、瞬発力がすごい。あと身体能力な(物理)。

比べてすみません、『半沢直樹』って激しいけど、みんな「怒」と「ドヤ」ばっかじゃないですかw
うちの(うちの?)綾野は「ワンコ」と「悲」と「怒」を自由自在に一瞬で行き来しますからね!!!

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んで、久住のクズさ!
この私が菅田将暉を嫌いになってしまいそうじゃないか、どうしてくれる~w


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