『ちむどんどん』第23週「にんじんしりしりーは突然に」
あきさみよ~!
粗雑な男と蓮っ葉な女の組み合わせが大好きな私にはたまらない展開~~
昭和のメロドラマと平成のトレンディドラマと韓ドラを掛け合わせたようなシークエンス笑いつつ泣いたわ~ 賢秀大好きだ!!!
「グッドバイを歌うわけ? グッドバイを歌うわけ? グッドバイを歌うのか!?」
竜星涼がこんなこってりした役をできるようになるなんて!
佐津川愛美も、彼女の朝ドラ出演史上、最大のシーンだったんじゃない?
(↑ 9/14 wrote)
男性が朝ドラの脚本を書くときにありがちな、「主人公は女性なのに、完全に男性キャラのほうを書きたがってるやん」のパターンではありますが、今作については私も賢秀と矢作が大好きなのでしょうがないですねw
こないだも書いたけれど、今作に貫かれているのは「関係性を切断しないという意思」なんですよね。
それは、今作の脚本家、羽原大介が前回書いた朝ドラ「マッサン」では、セリフでストレートに掲げられていました。マッサンがエリーに言う「この手、離すなよ」ってやつです。
「かんたんに関係性をあきらめない」というのはこの人のテーマなんですね、きっと。
そして、それは、マッサンよりもむしろ今作で書ききられたんじゃないかと思います。
ヒロインの暢子は「ちむどんどん」、つまり胸がどきどきしたときに良いアイデアを思いついたり確信を得ますが、それは決まってみんなの笑顔を見たときや、人々や土地とのつながりを感じたときなんですよね。
暢子の出産を前に、比嘉家が久しぶりにそろった!
そして賢秀のプロポーズ。
指輪のケースをパカッとあけたら中身はからっぽ。それは、
「ビック(ピッグw)なビジネスで」「いつか倍(部)にして返す」
とぶちあげては、家族のもとから逃げ出すように去っていくのを繰り返してきた彼の変わらなさ‥・・のようで変化であって、
「これからも地道にこつこつ働きながら一生一緒にいよう」
という決意であり
「賢秀の大口も、指輪があるかどうかも関係なく、彼が好きで一緒にいたい」
という清恵と心の通い合いを示しているわけですよね。
竜星涼くん、長い手足をもてあまし気味なお芝居が賢秀にぴったり。
椅子の足につまづいて膝をついた勢いで指輪ケースを‥‥というポーズの美しさ、賢秀の長い長い物語の最終回にふさわしいものだった‥‥!
今日(19日)の放送で、賢秀が地道に仕送りを続けて、比嘉家の借金がすべて清算されたことも明らかになりましたね。
その少し前、捜し歩いて清恵を見つけたときも、ガッとバックハグしては拒絶され、「胸に飛び込んで来い」と腕を広げてもスルーされてね(笑)
どうなるかと思いきや、清恵はグッドバイを歌わずに、お店にちゃんと話して辞めて帰ってきた。あのママさんいい人そうだったもんね~ じーん
王子様が迎えに来たから乗っかるのではなく、自分の足で歩いて帰ってくるんだよね。令和のドラマだな~と思う。
かんたんに断罪せず、誰かが手を差し伸べる
その手を取る側はちゃんと自分の意思を示す
それがこのドラマ。
三郎の「言葉はいらない、ガッと抱けばわかってくれる」というアドバイスだけじゃダメだったんだよね。言葉が要るし、受け手の意思も要る。
このあたり、「人望のある年長者のアドバイス(or説教)で事が片付く」ことにしないぞ、という意思を感じて好きです。
矢作がかつての同僚の「共同経営」の話を断って暢子を選び、「お客様の笑顔のために」の意義を考え続け、理解して「ありがとう」と言う場面もめちゃくちゃよかったよね~~~~!
出産に備えた料理の作りだめを、結局、「いっしょに食べよう!」と惜しげもなくみんなに分ける暢子。
暢子の代わりに店を手伝うはずだった良子と優子まで産院に移動し、矢作と智と清恵でお店をまわしてること。
40年ぶりに泡盛を飲んだ三郎が即落ちしたあと、歓談しただろう房子と多江。
「ちむどんどん」の美しさがつまった金曜回でした。
それにしても、心の健やさを祈って「健彦」という命名は美しいんだけどさ
同じ日に優子さんが賢秀を称して「けんかっ早くてだまされやすくて‥‥(略)でも、心が健やかなんです」って言ってたわけで、脚本家、まじで賢秀のこと好きすぎw
政春(=マッサン)もトンチキな男だったから、脚本家のツボなんだろうね、こういうキャラが。私も好きだからいいけどw
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