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「光る君へ」メモ 第6回「二人の才女」 次世代の面々の胎動

二人だけでなくいろいろな才女が入り乱れ、また次世代の面々の胎動といった感があり、おもしろかったですね!

父・兼家には、合格点だけどどこか物足りなく見えているらしい嫡男道隆が、ライバルを出し抜くため「父とは違うスマートさ」を念頭においた方法をとったこと。

その方法である「漢詩の会」が、妻の高階貴子の発案だったのもポイントで。
貴子は以前、娘の定子を帝に入内(輿入れ)させるつもりで育てているというシーンがありました。
出世させるのが娘の幸せだと思っているのか、彼女自身の野心なのかはわかりませんが、貴子は知性や教養を非常に重んじているんですね。
そして、道隆はそんな妻に非常に満足しているもよう。
道長が気まずさを覚えるほど艶めかしく睦まじい夫婦です。

そういえば、兼家も亡くなった正妻(道長たちの母)との仲は良好でしたよね。
父や兄夫婦を見て育っている道長の夫婦関係はどのように描かれるでしょうか?楽しみ。
ちなみに、藤原道隆の正妻だけど「高階貴子」なのでね。
源頼朝の妻が「北条政子」なのと同じで。
夫婦別姓ですのでね。

野心を持つ女といえば、今回、詮子が左大臣を脅迫するシーンもありました。
「わたくしは父が嫌いですが、父の血を引いておりますゆえ、父に似ています」
でしたっけ? 痺れるセリフだったー!
ここで覚醒してからのための、吉田羊のキャスティングだったんだと納得するものがありました。
気になる人は「藤原詮子」を検索してみるとよいかと思います。

今作の詮子は、源氏物語の弘徽殿女御オマージュなんでしょうが、
ここに至るまで、詮子が健気にがんばったことを忘れないでいましょうね。

彼女が父の前で怒りをぶちまけたシーンも出色でした。
あのときの、男たちの冷めきった様子な💢

初回のまひろもそうですが、娘が父に対して本気で怒るシーンがあるからこのドラマが好きです。家父長制に対する怒りを孕んでいる。
才女以外の女も下げずに描いているのがすごく良いです。

倫子についに「書物を読むのが何より苦手」と言わせました(笑)。
そう言われたまひろの顔‥‥。
まひろっち、本を読むのが好きな人間ってマイノリティなのよw

でも、倫子はこのドラマの才女たちに引けをとりません。
まひろの知性(というかオタク?)に嫉妬するでも引くでもなく、「いつも張りつめている」とその気質を正しく見抜き、「もっと楽にしたら?」とさりげなく提案。
そのうえで、まひろが「これこれこうで…」と説明すると
「そうなんですね。苦手を克服するのは難しいから、そのままでいきましょう」とあっさり納得。
しかも、こういうセンシティブな話は、他のお嬢様たちの前でではなく、2人になってからするわけじゃないですか。

サロンではいつもニコニコ鷹揚で、場の楽しい雰囲気をリードし、まひろの発言もうまくフォローしています。
以前、父親に対してハッキリ意思を言うシーンもありました。
終始、クレバーに描かれているんですよね。

そんな彼女は、詮子や蜻蛉日記の作者を挙げるなどして、「夫に捨てられるみじめな女にはなりたくない」という価値観を強固にもっていることが明かされています。
彼女がどんな夫婦生活を送り、どんな親になるのか楽しみ。

そしてそして、清少納言ことききょう。
解釈一致です!!!
華やかな場も素敵な公達も大好きで、漢詩の知識も確か。
指名されてもいないのに「私はそうは思いません」ですよ。

まひろも倫子サロンで文学の知識や解釈を滔々と披露しちゃってまわりが「しーん」となってることあるけど、そんなとき「あー‥‥やっちゃった」って顔になるじゃないですか。
ききょうはまわりなんか気にせず「キリッ」ですもんね。
そして、そんなききょうにロックオンしてる貴子さま‥‥
あー、定子と彰子の登場も楽しみです!!!

あ、「ききょう」は桔梗色=もう一人の「紫」ってことなのかな。
いろいろ書いてたら時間なくなったのでまひろと道長についてはまた次週以降‥‥

・まひろの創作について
・道長からの恋歌ー!
・直秀
直秀について書かなきゃと思ってるのにまた持ち越しだw

2024.2.26 wrote


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