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お久しぶりです。 自己体験作家、齋藤迅です。 遅くなってしまいましたが今回は10月12日に公…
2012年8月6日。 結局あの日、僕は曜のあとを追わなかった。というより、追えなかった。 …
2012年6月4日。 付き合ってから一年が経った。 一年記念日の今日、僕たちは格好つけた…
2012年3月13日。 卒業式が終わった。 これで僕たちは名実ともに、この学校で最上級生…
2012年1月21日。 荒い呼吸ががらんどうの家に響く。 外では水っぽい雪が降っていて、窓…
「おう、お前、曜から何か聞いてるか?」 「何かって、何です、先生」 廊下を歩いていると…
2011年10月4日。 十月になると秋の風が肌でも感じられるようになる。 僕と曜は、興奮が冷めないままに学校から曜の家を目指していた。 あの夏の祭りの日から、僕と曜は学校からの帰り道、他に誰も居なくなった裏路地辺りから手を繋ぐのが習慣になっていた。曜の手はいつも少しだけ汗で湿っていて、そしてひんやりと冷たい。 その手の冷たさで、触れた瞬間に身体がびっくりしてしまうような季節になったのだと実感していた。 「芸術の秋、だからね!」 曜は心底嬉しそうにそう言って
バスで駅に降り立ち、そのまま普段なら歩いて五分とかからないであろう祭りの会場、出店が立…
2011年8月6日。 当時、僕の家は酷く貧乏だった。 父子家庭でお金もないから旅行とは縁…
木製の扉は十年前の記憶の中でさえ古くて薄く、強くノックしたら破れてしまいそうだった。 …