見出し画像

誕生日前夜の心境〜流されるのと流れに乗るのは違う〜

後数時間したら、私はぞろ目になる。
いま気分が高揚して、わくわくしている。

明日、特別なことをする予定もないし、今日とそんなに変わらないテンションだろうし、プレゼントをもらったり自分で買ったりするつもりもないので、普段と変わらない一日が来るだけだが、前夜であるこの時間がじんわり楽しい。

むかしから、誕生日その日よりも前日に心が踊るたちだった。
これまでの日々を短期的に、長期的に振り返って
「ふーん。ここで分岐して、いまここに立ってんだね」と
人ごとみたいに眺めるのが好きだからだ。

私はやりたいと思ったことは絶対にやりたいし、それにエネルギーを注ぐことに躊躇することはない。
ただ「やりたい!」と思えるものに出会うまでは、けっこうグズグズ。
あーでもない、こーでもないと、同じ場所で足踏みしてしまう。

半生を振り返ると、拳を握って「これを成し遂げるぞ」と息巻いたことはだいたいうまくいかなかった。
肩に力が入りすぎて、足がもつれて、転んでしまう。
そして心があっさり折れる。

なんとなく周りの空気に乗っかって重い腰をあげてみた、という事柄が
ゆるりと持続したりしている。

ブライダルの司会の仕事も
道場の側近も
はじめはべつに乗り気ではなかった。
夢に描いていた仕事に就けたわけでもなかったし、興味の外にあったことだし、割と冷静な感じで「ま、いいですけどね、やっても」という受け身な状況がはじまりだった。

そう言いつつ、やってみると「・・・・意外とむいてるかもな」と思うことがちょくちょくおきて、周囲の人にもけっこう重宝がられて、気づいたら今の自分の土台になっていたりする。

いやだいやだと言いながら流されてしまった、というよりは
「どっちでもいいけどその方向に行ってみるのも悪くなさそうだし、この流れに乗ってみるか」という、ふとしたきっかけで舵を切ったことの方が続いていたりするのだ。

私のちっぽけな自我よりも
大きな流れの潮目を読んで思い切って身を預けてしまった方が
どうやらうまくいくらしい。

明日からの1年は、この「流れに身を預けていけるところまでいく力」というのを楽しんでもいいかもしれない。

#誕生日
#内観
#人生行路
#エッセイ
#人生
#日常

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?