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主宰の100枚メモ8 価値を情熱をこめて懸命に伝えなくてはいけないのは大前提として。 でも、人ってそれだけでは動いてくれないんだよね…

さて開催日まで2週間です。

2週間で開催しなくてはならないので、一刻でも早くやらなければらないこと、それが告知・集客です。もちろん運営も大変。つまり、何もかもを同時に走らせるしかないのは想像に難くない。

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これが4月23日の状況です。

まずはメインビジュアル担当のKさんがZOOMに呼ばれました。Kさんも、もともと「Remoでマルシェがしてみたいな」と前から考えていたとのこと。「今から30分でメインビジュアルを作って」と言う凄い無茶ぶりに、画面の向こうで苦笑いをするKさん。それでも瞬く間に素敵なメインビジュアルが出来上がってきてびっくり。

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そして主催が一番最初にすべき仕事が、主催者の熱い想いをこめた募集要項を書くこと。私も猛ダッシュで募集要項を書き上げました。


それと並行して、FBのイベントページが立ち上がり、そこの説明のところに募集要綱を書き込み、チケットスタンドのPeatixのページが立ち上がり、そこにも募集要綱が載り、FBの運営用グループページが立ち上がっていきます。

『Remoって何かわからない』

 4月23日の時点では、知り合いのほぼ99%の人がその状態だったので、「出展者さんのためにも、ご来場者様のためにも、Remo勉強会を開く必要があるはず」ということで、全3回の勉強会の内容と日時を決定。

内容は、①Remoについて ②集客について ③電子決済について。①と②は運営を受託してくださった団体さんの方で用意できる、ということ。そこで私が電子決済の講座の先生を探すことに。IT関係が比較的苦手な方が多いハンドメイド作家さんたちにもわかりやすいように、優しく、スーパーわかりやすく講義できる人材が必要…(ちらりとあたまの中にあの人のアイコンがよぎる…)これは持ち帰り案件。

「うーん、何か目玉が欲しいな!講演を入れたらどうだろう?」という過酷な提案が出る。2週間しかないのに、今から講演を、オンラインで引き受けてくれるハンドメイド世界で御高名な方、そしてできればRemoを使ったことがある、オンラインに前向きで柔軟で先進的な方を見つけなくてはならなくなる…(ちらりとあたまの中にあの先生のお顔がよぎる…)が、とりあえずこちらも持ち帰り案件。

それから、開催日まで連日連夜Remo練習会の予定が立てられそうかを、Kさんと日程調整をして4月22日のミーティングは終わっています。

その日の夜。晩御飯の準備をしながら私が考えていたこと。

「熱い想いを込めた募集要綱(ちょっと暑苦しいやつ)」は確かに大切。その商品やサービス、企画の意義や価値を懸命に伝えなくてはいけないのは大前提として。

でも、今までの経験上、人ってそれだけでは動いてくれないんだよね…ということ。

今まで市場になかった全く新しい商品やサービスって、まあ~~本当に、びっくりするほど売れないのです。

その理由は二つあります。ひとつは、「そもそもその商品やサービスは世の中に不必要だったから」という、胸にぐっさりとくる辛い現実(苦笑)。ある時、天から降ってきたかのようなアイデアのひらめきに興奮して突っ走ってしまうと、良くはまるパターン。これはもうどうしようもないので諦めるしかない。

そしてもうひとつは、「時代の流れが変わった瞬間、今までになかった新サービスが必要とされる社会の状況が突然現れた。だけど、本当にいままで存在しなかったから、それが実現したら世界がどうなるのか、これを実現させることがどれほどの「価値」を持つのかを、具体的なイメージを持って伝えられない」という場合です。

つまりひとことでいうと、コレ↓


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まず、「Remo」っていうサービスがそもそも聞いたことがない。当然入ってみたこともない。入るのに、スマホやiPadは使えなくて、パソコンしかだめらしい。今どきスマホが使えないってどういうこと?しかも日本語対応していなくて英語版だけしかない!(4月時点では英語版のみでした)英語なんて無理~~~

それに、ハンドメイドマルシェをオンラインでやるなんて、本当に出来るの?画面越しに作品の良さが伝わるの?触ることができないのに、どうやって作品を選ぶの?お客様とコミュニケーションが取れるの?どうやってお代を頂けばいいの?リアルイベントと同じことが、本当にオンラインでできるの?なんかうさんくさいわ…

そして極めつけが「オンライン化の波」・・・家庭にPCは1台あるんだけど、夫も在宅勤務、子供もオンライン授業でいつも誰かが使っている。新しいPCを買い足してもいいなと思ったら、アマゾンで探しても、PCやウェブカメラ関連は軒並み品薄状態(4月時点ではこのような状況でした)やっぱり無理すぎる~~~

これらの、ミルフィーユのように幾重にも積み重なった「できない理由」を、ひとつひとつ「できる理由」に変換できるように説明を尽くし、

さらに、「コロナ禍で世界的に流通がストップしてしまい、世界経済に深刻なダメージが起きている今こそ、オンライン化できることはオンライン化して、すこしでも未来を切り開いていかなければならない。だから、ハンドメイドでオンラインマルシェを開くことはとても素晴らしいチャレンジなのだ!」

って、どんなにまじめに、熱く語っても、私の今までの経験上、どうしてもそれが人に伝わらないことがあるのです。それはなぜか?

「みんな日々忙しくて、そんな長い文章、読まないから」

なんて実に身もふたもない理由!

ホント、がっくりきますよね。でもこれ、本当なの。みんな、読まないでしょ?友達でもない、どこの誰ともわからない人が書いた、面白くもない文章なんか、読まないよね。どんなに社会的意義を訴えられても、熱い情熱をぶつけられても、そんなこと自分には関係がないものね?

「人は読まない」

徹頭徹尾あたまの中に叩き込んでおかなくてはならない言葉です。

ではどうすればいいのでしょう?読んでくれないとしても、せめて、「ん?なにか面白いことをやってる?」って振り返ってもらうには、どうしたらいいのでしょう?


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それには、「とっておきのひと押し」が必要なのです。


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 「主催の100枚メモ」は、2020年4月~6月にRemoというオンライン会議ツールを使ってハンドメイドのオンラインマルシェを開催したら、あれよあれよと日本最大級の大きさになってしまった時の主催のお話です。昔から、悩んだときは手書きでメモを取る癖があります。そのメモが数えたら100枚以上になっていました。

 メモから当時のことを掘り起こしつつ、「ゼロから日本最大級のオンラインマルシェを主催するってどういうこと?」について描いています。

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