感謝の目的は相手をもっと好きになることじゃないかな?
めざまし時計が鳴る。
私の携帯アラームではなく、娘が使っているもの。
しかし鳴りやまない。
仕方なく私が時計を止める。
暗くて時計の時間が見えない。
何時なんだ今、と思い自分のスマホを開く。
ん?スマホの電源が落ちている。
仕方なく一旦起きる。
まあ、朝は朝だろう、スマホの電源が落ちていたので娘のめざまし時計が鳴ったのだ、ありがとう娘、ということで寝室がある2階から1階に降り朝のルーチンをこなすことにする。
時計を見る。
4時半。
4時半?
5時半に起きるつもりだったが1時間早いぜ。
まあ良い、1時間遅いよりは良い。
バリスタのボタンを押し、コーヒーがカップに注がれる間、腕立て伏せをする。
なぜ娘のめざまし時計が4時半に鳴ったかというのは非常に疑問だが、スマホの電源が切れていたことを考えると寝坊しなかったのはその時計のおかげである。
娘が起きたら感謝しよう。
昨日の朝は毎週実施している朝の勉強会に参加。
今回は「今週感動したエピソードをプレゼンする」というテーマで参加者3名が発表、私はオブザーバーで最後に寸評をする。
その中の1人の発表。
「デイサービスのスタッフが最近、自分や会社に対して不満を持っている状態です。アドバイザーに日々の感謝を伝えるのが足りないんじゃない?と意見をもらいました。私は感謝を伝えているつもりですがなかなか感謝が伝わっていないんだな、伝えるのって難しいなと思いました。」
要約するとこんな発表があった。
なんか違和感がある。
なんなんだろうな。
他の人の発表の際もこの彼の発表が気になる。
弊社は毎月のミーティングの最後に社員同士お互いへの感謝メッセージを事前に準備しそれぞれ発表することをルーチンにしている。
創業以来、毎月行っているルーチン。
お互いへの感謝を事前に準備することでメンバーそれぞれとの1ヶ月のエピソードを思い出し、ありがたさを噛みしめ、それを直接伝えることで相手の自己効力感、さらにみんなの前で発表しているので参加しているメンバーの組織効力感も高まる、そんなような目的かな。
そんなことで「感謝」を言う言葉には敏感なのかもしれない私。
発表した彼の話に戻る。
違和感の正体が何となく見えてきた。
感謝を相手に伝え、相手に伝わることで何かを解決しようと思っているのでは?
ここだ。
スタッフに不満がある、感謝が伝わっていない、感謝を理解してもらうことで不満を減らそう。
このロジック。
また、彼の発表のトーンを聞いているとスタッフに対する不満が強そう、なんで自分ばかりが、みたいな感情が表面に出ている。
その彼がどんなに感謝していると伝えても伝わらないだろうな。
感謝と言う手段を使ってスタッフの行動を変えたいという目的だから。
感謝を手段として使う時もあるだろう。
よし、どうすれば良いか一つ方法を考えた。
今回は感謝を伝えるに際して、相手に伝わるかどうかは一旦考えないようにしよう。
そして、そのスタッフさんの足りないところに目を向けるのも一旦考えないようにしよう。
ただただ感謝だな、という出来事だけを思い出してみよう、
そして、書き出してみよう。
伝えなくてもこの時点で80%くらいまで目的は達成されているから。
それが出来たら自分のタイミングで感謝を伝えてみよう。
恥ずかしいかもしれないけどね。
相手の反応は気にするな。
伝えた瞬間、
「なんですかいきなり。気持ち悪い」と言われても凹むな。
凹むくらいなら伝えない方がいい。
なぜならば書き出した地点で80%くらいは目的は達成されているから。
感謝を伝え相手を変えようとするのはたぶん違うな。
それはマネジメントだね。
感謝を通じ、相手をもっと好きになること。
相手軸ではなく、自分軸なのだろう。
さてさて、娘が起きてきた。
相変わらず早起きである。
目覚まし時計の感謝を伝えようかな、でもこれはマネジメントだな。
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