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経営セミナー受講記⑩~「ありがとう」「すみません」どちらが言われたい言葉~

先週のセミナー受講記のラスト。
前回前々回の記事はこちら↓

「「ありがとう」と言われるのと「すみません」と言われるのとどちらが好きですか?」

この講師にしては雑なふりだなあと思いつつ、受講生の一人が答える。
「ありがとうです」
そりゃそうだろ、99%ありがとうと答えるだろ。
自分のプライドも加味して。

「4枚のコンサートチケットがあったとする。そこには4人の仲間がいたので4人でいけばいいねとなっていたら、もう1人私も行きたいと言ってきた仲間がいた。その仲間も仲が良い。この時、自分が「私、チケットを辞退するわ」と皆に言うとする。この時何と言われたいか、という質問ならば?」

「ありがとうですかね?」

「本当か?自分が辞退した際にちょうど4枚しかなかったので良かったーじゃあ4人で楽しみましょう!みたいなこと言われたら腹立たない?どちらかというと辞退してもらってすみません的な言葉であったり行動を自分が見える所ではして欲しくない?」

「確かにそうですね」

「もし心から皆の幸せを願っている人ならばこういうだろう、「私、そういえばそのコンサートの日予定が入っていたのを忘れていた。なので4人で行ってきて」、と。
前者の回答と後者の回答ではコンサートに行った4人の心境が大きく違うはず。前者はなんかあの子に悪かったよね、辞退してくれてごめんねという気持ちでコンサート中過ごし、謝罪としてプレゼントを渡す。
後者は前者と比べると他の人の罪悪感は薄いだろう。あの子は予定があったので仕方なかった、と。でも友達なのでプレゼントを買っていこうということには必ずなる。
前者の考え方は 私が「犠牲」になりました、という思考。give&take思考だな。皆さん、次はよろしく、もしくは犠牲になった分なにか次は還元してくださいね、という事。
後者は無償の愛。周りの人が幸せならば私も幸せという考え方か、いずれ自分にもいいことが返って来るはず、という「与える」という思考
ビジネスのシーンでもプライベートの場面でも前者の考え方をする人が多いのではないか?
前者が強すぎると人間関係がギスギスして来る。
前これやってあげたよね、何を返してくれるの?や
あの人からあれもらったので早く何か返さないと!という焦燥感。
一方、後者ばかりだと短期的なビジネスで失敗する。
中長期で強いのは後者だが、1~3年くらいの業績を考えるとgive&take思考の方が圧倒的に早いね」

なるほどね、最初の問いの意味がジワジワ分かってきた気がする。
「ありがとう」という言葉を欲しがっているようで
「〇〇してくれてありがとう、今度は私がお返しするね」という隠れた言葉が欲しい。
とすると、実は「ありがとう」、ではなく「すみません、借り1ですね。」という言葉を欲しているのではないか。

無償のありがとうをいただけるただただ「与える」人間になりたいと思う、という事はまだまだ今の私にとっては詭弁。
何かをいただくために相手にまずはgiveしていく、今はこの行動の積み重ねでしかないだろう。

とはいえ、こういう事に気づくことが出来て、それでも今はこの地点なんだ自分は、と認識し、その上で行動を選択するという行為は今までとは違うだろう。
こうやってスルメを噛みしめるように1ミリずつでも成長を日々実感するのが我が人生の楽しみ方なんだろうとしみじみ思う。

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