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食用油に生まれ変わった機械油

この記事は、2021年8月27日に投稿された記事です。

by 秋月


キャノーラ油について寄せられた消費者の疑問

(寄せられたままの文章で掲載しています)

<東京都/主婦>
私は菜種油は健康に良いと聞いたのでキャノラー油を使っているのですが、最近、本当はキャノラー油は菜種油ではなくて健康に良いどころか有害な油だと聞きました。情報をくれた友人も理由は知りませんでした。キャノラー油は健康食品ではないって本当ですか?教えてください。

<横浜市/女性>
キャノーラ油についての質問です。先日コンビニ〇〇〇でキャノーラ油を売っていたのですが、「キャノーラ油とナタネ油は同じものです。」と記載されていました。ナタネ油は体の健康に良いけれどキャノーラ油は良くないともいいます。この表示はどういうことですか?

<名古屋市/女性>
油についてお聞きします。健康には菜種油がよいと思っているのですが菜種油と表示している油に比べるとキャノーラ油(菜種油)と表示している油が安いのですが、何が違うか教えて下さい。自分で調べるのですが分かりません。よろしくお願いします。

キャノーラ油と菜種油は同じ油なのか?

キャノーラ油も菜種油も、どちらも植物の菜種を原料につくった油という意味なら『キャノーラ油とナタネ油は同じもの』と言えます。

しかし、健康に良い油という意味なら、菜種油は健康に良い油ですがキャノーラ油はGMO(遺伝子組換食品)で有害な可能性もありますから『キャノーラ油とナタネ油は同じもの』という表現は、消費者への説明不足で公正な表現ではありません。

キャノーラ油という商品名の由来

キャノーラ油は、カナダの旧モンサント社がつくって販売した菜種油です。菜種油は英語でレープシードオイル(Rapeseed Oil) です。

 *付記;モンサント社は2018年6月にバイエルに買収吸収され消滅。

では、どうして、北米市場での商品名を「レープシードオイル」とせずに「キャノーラ(Canola)オイル」としたのでしょうか?

その理由がわかれば弊社に寄せられた方々の疑問も解けます。

北米の原生菜種と日本の原生菜種とは、同じ菜種という植物ですが、その成分は同じではありません。日本の菜種は有毒なエルカ酸をほとんど含んでいません。しかし、北米の菜種は、食用植物の中で一番毒性が強いというほど有毒なエルカ酸をたっぷり含んでいます。

そのため、昔から、北米菜種からつくる油は食用ではなく、機械油のような工業用油として使われていました。

FDA(アメリカ食品医薬品局)は1956年、北米菜種油を食用にすることを禁止しました。ところが、旧モンサント社は、カナダで北米菜種を遺伝子組み換え操作して有毒なエルカ酸をほとんど含まない北米菜種(GMO)をつくりました。

旧モンサント社は、GM北米菜種を原料につくったGM菜種油を北米市場で販売しようとしたのですが、昔から、強毒植物だと周知されていた北米菜種油を「レープシードオイル」の商品名で販売しても売れるはずがありません。

そこで、旧モンサント社はレープシードに代わる商品名を考えました。それが、キャノーラ(Canola)です。Canadian Oil Low Acid(カナダ産低酸性油) の略です。

つまり、キャノーラという油は、GM(遺伝子組み換え)北米菜種が原料のGM菜種油です。

遺伝子組換菜種油 キャノーラ油の有害性

遺伝子組換食品の有害性については、治験中であり結論はありません。しかし、GM食品の市場販売が1994年から始まって26年。すでに専門家の仮説があるはずですから下記のようなモンサント社の弁解は許されないはず。動物実験では、ほぼ全ての実験で有害という結果が出ているのも事実です。

2012年、フランスのカーン大学は2年間の実験結果を発表。『モンサント社が生産している遺伝子組換食品(GMO)は癌腫瘍発症などの毒性を持つ』 と題した衝撃映像を公開しました。

その証拠映像に対してモンサント社は、

「90日間の動物実験において腫瘍ができるような結果は皆無であり、ネズミには腫瘍ができたとしても人間にはできない。」 

と反論しました。

しかし、カーン大学の研究によると、120日あたりからボコボコと腫瘍ができました。

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動画の閲覧注意!解剖場面があります。


危険性があるキャノーラ油に対する日本の行政

読者の中には、日本では、「原料に遺伝子組替作物が5%以上使われていたら、キャローラ油は法律で販売できない。」と思っている方が多いのではないでしょうか。

しかし、日本の行政では、遺伝子組換食品表示義務規定の中にこうあります。

『遺伝子組換作物を原料にする加工食品でも、油や醤油などは、遺伝子組換作物を原料として使用しているということを表示しなくてもよい』

いわゆる、『メーカーの任意表示』という規定があります。

日本市場では、遺伝子組換原料100%のキャノーラ油が合法的に販売できます。

GMキャノーラ油をはじめ、GMサラダ油やGMコーン油も、綿実油も、「100%国産原料使用」と明示されているもの以外は全部遺伝子組換原料100%の油だということになります。

従来の原料に比べて、原料収穫率が圧倒的に高いGMO食品が安価なのはあたりまえで、それでもメーカの利益率は相当なものです。

GMOについてもっと知りたい方はクリックしてください。

キャノーラ油と菜種油の違い、キャノーラ油の危険性、国産菜種100%の菜種油とキャノーラ油との値段の差などについてのご参考になれば幸甚です。


エムケイコンサルティング 秋月