顧客の声を自店に活かす方法
20年以上にわたり中小企業のコンサルをしてきて、どうして中小零細企業が中小零細企業のままなのか疑問に思っています。
規模を追うことが目的ではありませんが、創業時の社長が頑張っている◯◯社長商店から脱皮できないケースが多いのです。
だんだん忙しくなり、眼の前のことに追われている状況が続くいている中、自分たちの”強み”を認識できておらず、創業時には発揮していた強みが、売上が安定するにつれ埋没してしまっているのではないかと思います。
今回は「顧客の声」をテーマにしてみます
顧客の声は、自店を客観的に知るうえでとてもありがたいことです。
なんせ、自分が思っている自分と、他人が見ている自分には違いがあることをおしえてくれるからです。
私は、過去に、様々な業種の顧客アンケートを月2万件程、集計していた時期がありました。
集計手法も当時から進化してNPIやNPS、CSATなど考え方が進化していってますが、基本は変わりません。
顧客の声をどのように活用して、自店の糧にするかについてご案内していきます。
1. フィードバックは「地域の声」
中小企業の多くである地域密着型ビジネスでは、顧客の声は単なる個々の意見ではなく、地元の文化やニーズを反映した「地域の声」として捉えられます。
たとえば、あるカフェで「コーヒーが少し苦い」という声が複数の顧客から寄せられたとします。
これは、地域全体の味覚傾向を示している可能性があり、無視するべきではありません。
このフィードバックを元にしたメニューの改善は、地元住民の満足度を高め、結果としてリピーターを増やすことにつながります。
2. 顧客の声を集める方法
顧客からの声を効果的に集めるための具体的な方法をいくつか紹介します。
アンケートの実施: 店舗での会話やオンラインでのアンケートを通じて、顧客の意見を定期的に収集します。特に、定期的に訪れるリピーターには、継続的なフィードバックを求めましょう。
ソーシャルメディアの活用: FacebookやInstagramを活用し、顧客が気軽に意見を投稿できる環境を整えます。ソーシャルメディアは、顧客のリアルタイムの反応を知る貴重なツールです。
直接のコミュニケーション: 店頭での接客時に、さりげなくフィードバックを求めることも有効です。「今日のサービスはいかがでしたか?」と一声かけるだけで、貴重な意見を得られることがあります。
実は、この”声”を集める活動の効能が別にもう一つあります。
それは、店員とお客様とのコミュニケーション頻度が高まることです。
高まることで、親しみが増すのが、ヒトというものです。
「何かしようかな?」と思う時に、”あそこ!”と思ってもらう易くなります。
3. 顧客の声を自店に反映する
顧客の声を受け取ったら、それをどのように自店に活かすかが次のステップです。
例えば、商品やサービスの改善、店舗の雰囲気の見直しなど、フィードバックを基にした具体的なアクションを起こすことで、顧客の期待に応えることができます。
具体的な改善例
「スタッフの対応が親しみやすい」というフィードバックを受けたカフェでは、全スタッフに対して、さらなるコミュニケーション研修を実施し、顧客満足度を向上させました。
さらに、これらの改善を行った後には、「皆様のご意見をもとに、さらなるサービス向上を目指しています」とSNSで発信し、顧客にフィードバックが反映されていることを知らせました。
4. 顧客の声を生かして地元との絆を強める
顧客からの声を大切にすることで、地域との絆を深めることができます。
ビジネスは一方的に商品やサービスを提供するだけでなく、顧客と共に作り上げていくものです。
地域密着型ビジネスとして、顧客の声を真摯に受け止め、それをビジネスに反映することで、地元コミュニティに愛される存在となるでしょう。
まとめ
地域密着型ビジネスにおいて、顧客からの声は、単なる意見以上の価値を持っています。
それは地域全体の声として、自店の改善や成長に欠かせない重要なヒントです。
顧客の声を積極的に集め、それを自店に反映させることで、地域から愛される店舗を築いていきましょう。
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