第17章:おばけ の たーん
見習い僧侶は再び城下町の酒場を訪れた。彼は約束の時間より少し早い時間に着き勇者を待った。少しでも早く今の自分の状況を伝えたかったからだ。
カランカラン
勇者「あ、こんにちは。」
僧侶「こんにちは。連日申し訳ございません。」
勇者「いえいえ。お早いですね。」
勇者はマントを壁にかけ腰掛けると、不気味なナッツと、トコナココアを1杯注文した。
勇者「寒くなってきましたね。ところで、表情が少し暗いようですが。」
僧侶「そうなんです。聞いてください勇者様。昨日は本当にありがとうございました。あの時は、青天の霹靂、私は変われる、幸せな未来が待っていると強く確信しました。」
勇者「はい。自信に満ちたお顔で帰られたのを記憶しています。」
僧侶「ところが、ところがですよ。今朝、起きる時、いつものあの嫌な不安感に襲われたんです。。そして、午前中、買い物に出かけた時もです。あの強い不安感、冷や汗がでてきて、やばいと感じ逃げ帰りました。ああ、私はまだ変われてないじゃないかと悲しい気持ちになりました。」
勇者「なるほど、それは大変でしたね。」
僧侶「私はすぐにでも変われるのではなかったでしょうか。もう、ショックで。。」
勇者「まあ、そんなに悲観なさらないでください。あなたは昨日、防御力と回避力のレベルアップには成功しました。ただ、思い出してください。あなたは今もなおボロボロで体力がほぼゼロであることを。」
僧侶「、、そうでした。今の私は、回復が追いつかず、ボロ雑巾のようになり、さらには幻影にまで襲われていると表現されていましたね。」
勇者「そうです。例えあなたが強靭な防御力を得ていたとしても、全くダメージを受けないわけではないですよね。ファントムを追い出し、心の体力の回復をはかる、その必要があります。」
僧侶「ファントム?幻影と言ってたものですか?」
勇者「そうです。」
僧侶「、、なんで言い換えたのですか?」
勇者「、、カッコいいかなって。。。」
勇者/僧侶「、、、、」
僧侶「、、なるほど。では、どうすれば、、次は何をすれば良いのでしょうか!」
勇者「不安障害の各症状の発生のメカニズムを理解するところから始めましょう。そうすると、どうすれば回復できるのか、幻影を消しされるのか、わかってくると思います。」
僧侶「よろしくお願いします!追い出したいです、ファントム。」
勇者/僧侶「、、、、」
[攻略の手引き]
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