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終章:そして伝説へ

勇者の回復の経緯を聞き、僧侶は希望を感じていた。あたりはすっかり陽が落ち、夜の賑わいを見せ始めていた。

僧侶「教えていただいた方法で、絶対に治してみせます!」

勇者「前向きになれたようでよかったです。でも、治そうとあまり焦らないでくださいね。」

僧侶「はい。」

勇者「必ず良くなっていきます。その過程では、波があるかもしれません。その都度、絶望しないでください。むしろ、この波が大切です。」

僧侶「波が、ですか。」

勇者「折れた骨は、修復の過程では太くなります。筋肉も傷がつき回復することで大きく強くなっていきます。心も同じです。波があるのは、あなたがより高い壁に挑戦できている証拠です。」

僧侶「わかりました。勇者様にお話が聞けて本当によかった、本当にありがとうございました。」

勇者と僧侶は、二言三言の会話をし解散した。僧侶は、勇者の姿が見えなくなるまで深々とお辞儀し続けた。


数年後

とある勇者一行が魔王を封印し、世界に平和をもたらした。そのパーティーには、即死魔法が得意で常に前向きな、とある僧侶がいたという。

fin

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