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第03章:まほうつかい の たーん

勇者は過去、パニック症状に苦しまされていた。僧侶は今まさに、同じ症状に悩まされていた。僧侶は質問を続けた。

僧侶「それで、勇者さまは、どのように治療を?」

勇者「はじめは、いくつかの教会で、脳や心臓の波長・造形を高等魔法を駆使して診てもらいました。でも、原因はわかりませんでした。ためしに、せいすいも飲みましたが治りませんでした。」

僧侶「えっ?!飲んじゃったんですか!?せいすいは飲むのでなく振りかけるものですよ!」

勇者「冗談です。」

僧侶「!?」

勇者「さて、発症から1か月半したころ、教会での治療に活路がみいだせなかった私は、ついに魔法使いを訪ねる事を決断しました。」

僧侶「魔法使い、、ですか。私もうすうす感づいていましたが、やはりそこに行かないといけませんか。なんとなく抵抗感があって。」

勇者「わかります。私も抵抗感がありました。当時、そこに通う人々に対して、どこか偏見の目で見ていましたし、まさか、自分がそこを訪れる人間になってしまうとは、、と、正直、自己嫌悪も。でも、いや、やはりというべきでしょうか、そこでついに病名がつけられました。」

僧侶「病名は、なんと?」

勇者 「不安障害です。」

僧侶「不安障害、、」

勇者「ショック半分と、ようやく原因がわかったかという、ほっとしたの半分という感じでしたね。」

僧侶「勇者さま、私も同じような症状に悩まされています、私も魔法使いに診てもらうのが良いのでしょうか。」

勇者「自身の経験からいうと、"もっと早く魔法使いを訪れておいたほうがよかった"と思う一方で、"魔法使いを訪れる前にしておけばよかった"と思うこともありました。」

僧侶「どういうことですか?」

勇者「魔法使いの出してくれる抗不安薬草は、動悸や不安感を抑えてくれます。他にもよく眠れる薬草ラリホミンや、生きる力が2倍になるバイアグランを出してくれる事もあります。」

僧侶「薬草ですか。」

勇者「でも、それらの薬草には副作用などのリスクがつきまといます。中でも私が大変だと感じたのは、症状が回復に向かい薬草の摂取をやめた時に、離脱症状と呼ばれる不安症状と同じような症状に悩まされたことです。」

僧侶「なるほど、、確かに薬草は怖いイメージがあります。なんというか、、薬草漬けで変になってしまいそうで不安です。自分が自分じゃなくなるような。」

勇者「私も同じイメージがありました。だからといって、魔法使いに診てもらう事を否定しているわけではありません。むしろ、なるべく早く魔法使いに診てもらうことをお薦めします。やはり彼らはプロフェッショナルですから。もしギルド専属の僧侶や魔法使いがいるのであれば、まずはそこに悩みを相談してみるのも良いでしょう。ただ、薬草を常用し始める前に少しだけ試してみてほしいことがあり、お伝えしようかと思います。もちろん、薬草を飲み始めた後にも、役に立つお話だと思います。」

僧侶「わかりました。ぜひお願いします。」

[攻略の手引き]

●ふあんしょうがい 状態異常?
・・・不安感に襲われる他、様々な心身の症状が発生する。
原因 ???対策 ???
◯こうふあんやくそう 習得レベル8 まほうつかい 
・・・不安感を抑えてくれる薬草。調合次第で効くまでの時間、効いてる時間、強さが変わる。一般的に効果が強いほど副作用と依存度も大きい。長く使うとやめた時に離脱症状が起き、不安障害のような症状が発生する。

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