第07章:しょうにん の たーん
そうりょは ふあんのしくみを まなんだ!
そうりょは れべるが あがった!
だが、、
僧侶「んー、たくさん原因があって、たくさん対策しないといけなそうですね、、、」
勇者「いえいえ、”たくさん対策があって、どれかは自分の役に立つかも”と、ポジティブにとらえられるといいですね。」
僧侶「ポジティブに、、」
勇者「私の友人の商人は、財産の半分を失う大きな投資の失敗をした時、"半分も失ってしまった"と嘆くのではなく、"わずか半分失っただけで非常に大きな経験値を得た"と言ってました。どんな事象もそれにどんな意味付けができるかが重要です。」
僧侶「おっしゃることはわかるんですけどね。。でも簡単に身につけられないんだろうなぁ。。。」
勇者「ほら、またネガティブですよ。」
僧侶「す、すいません。。」
勇者「クスクス、では改めて、順を追って、メンタル不調について、どんな対策があるのか整理していきましょう。」
僧侶「ついに、対策に入るのですね!楽しみです!」
勇者「まず、負のループにおちいる最初のきっかけは、モンスターに攻撃されることからでしたね。どうすれば避けられたでしょうか。」
僧侶「うーん、"モンスターと遭遇しないように注意する"とかでしょうか。」
勇者「なるほど。それはモンスターをストレスと読み替えた場合どうする事でしょうか。例えば、嫌味な上司と会わないようにするという感じでしょうか。」
僧侶「可能な限り、、うーん、どんな生き方をしていても、ストレス要因と一切遭遇しないなんて不可能ですよね。あっ、、!またネガティブな考えになってしまっているでしょうか。」
勇者「いえいえ、その通りでしょうね。ストレス要因と全くエンカウントしないというのは難しいと思います。そのため、遭遇することを前提に対策を考えていきましょう。もちろん、中には特にひどい環境、家庭、学校、職場、パーティは存在します。こういった強敵からは躊躇することなく逃げだすべきです。」
僧侶「他人の出来事であったら、素直にそう思えるんですけどね。学校なんてやめてしまえ、会社なんてやめてしまえ、自殺するくらいなら逃げ出せばいいのにって。」
勇者「そうですね。でも、いざ、自分がその立場になると、簡単には踏み切れない。そして、踏み切れずにいる間に、心が擦り切れて、そもそも生きるという選択肢を選べなくなってしまう。まるで毒に侵されていくように。」
僧侶「今はそんな思考になってしまう気持ちも理解できます。頑張ってまで生きる理由がなくなってしまうんですよね、きっと。」
勇者「環境を変えるのは有効な手段です。でも、それを実現するには、勇気が必要になってきます。これについては後でお話しするとして、ひとまず別の選択肢を考えてみましょう。」
僧侶「わかりました。対策はいくつもあるんですもんね!」
勇者「いいですね〜、ポジティブ思考。」
僧侶「私も、商人さんを見習いたいと思います。」
勇者「、、はい」
勇者は、商人が破産した事を、胸にそっとしまった。
[攻略の手引き]
◯えんかうんとかいひ 習得レベル1 神
・・・ストレスを回避する。普通の人間は回避することなどはできず神のみが習得可能。ただし、勇気を持つことで、少なからずエンカウント率の低減はできるらしい。
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