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柴田紗貴子&池内響 ジョイントリサイタル(2020/1/10)

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『柴田紗貴子&池内響 ジョイントリサイタル』に伺いました。(2020/1/10@ルーテル市ヶ谷)

ソプラノの柴田紗貴子さんは、国立音楽大学音楽学部声楽科卒業、同大学院オペラコース修了。新国立劇場オペラ研修所第13期修了、英国ロイヤルオペラハウスで研鑽を積み、現在は二期会会員として活躍しています。コシノジュンコ、桂由美、各氏プロデュースのコンサートに出演、2016年には中東オマーン、スイスにて盲目のオペラ歌手アンドレア・ボチェッリ氏との共演を果たす等活動の幅を広げています。

バリトンの池内響さんは、東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。安宅賞、卒業時に同声会賞を受賞。同大学大学院修士課程音楽研究科声楽(オペラ)専攻修了。第1回リリカ・スル・テヴェレ国際コンクール最高位、第20回リヴィエラ・エトゥルスカコンクール1位、第5回G.B.ルビーニ国際コンクール1位、第10回サルヴァトーレ・リチートラ声楽コンクールにて1位受賞するなどし、現在はイタリアで留学をしながら活躍をしています。

ピアノ伴奏をつとめた鴇田恵利花さんは、東京藝術大学ピアノ専攻を卒業。同大学院修士課程を修了。学部卒業時に同声会賞を受賞。2011年~2013年度東京藝術大学大学院音楽研究科ティーチングアシスタント。イタリア・ペスカーラ音楽院高等課程を修了。カミロ・トーニ国際コンクール(イタリア)第2位。2011年第39回和歌山県新人演奏会にて特別奨励賞受賞しています。

プログラム前半は日本語、イタリア語、フランス語のリートでドニゼッティ『酔っ払い』、中田喜直『霧と話した』、平井康三郎『うぬぼれ鏡』、高田三郎『くちなし』、小林秀雄『落葉松』、アーン『クロリスに』、ドリーブ『カディスの娘たち』、トスティ『私の歌』『“理想の人』で、後半はオペラからソロや重唱曲で構成されました。モーツァルト『パパパの2重唱』、プッチーニ『“ドレッタの美しい夢』『その声は瓜二つだったか』、ドニゼッティ『準備はできているわ』、グノー『宝石の歌』、ヴェルディ『慈悲、尊敬、愛』、レオンカヴァッロ『ネッダ!シルヴィオ!』でした。

ソプラノの柴田さんの声は終始安定した透き通る声で、中田喜直や平井康三郎の音楽ではその内面まで浮かばせるようでした。『カディスの娘たち』はキリットしまったアプローチが新鮮!後半のオペラアリアでは情感豊かでピアノからフォルテまでのレンジの広さが圧巻でした!池内さんの歌う日本歌曲は表現豊かでオペラのような趣があり、特に『クチナシ』は印象的。またトスティは歌詞の一つ一つの意味づけが伝わる素敵な歌唱でした。オペラアリアは池内さんの真骨頂でマクベスは音の波動が聴く者の心を圧倒しました!会場も2人の歌唱に大いに盛り上がりました!
そしてリートとオペラの性格が大きく異なるプログラムをみごとに伴奏した鴇田さんのピアノ演奏が同時に印象深く残る素晴らしいコンサートでした。

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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