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白井麻友ヴァイオリン・リサイタル(2019/10/22)

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『白井麻友ヴァイオリン・リサイタル』に伺いました。(2019/10/22@東京文化会館 小ホール)

ヴァイオリンの白井麻友さんは東京藝術大学音楽部出身。第10回セシリア国際音楽コンクールなど多数のコンクールで最高位を受賞。2019年9月から新日本フィルハーモニー交響楽団第1ヴァイオリンフォアシュピーラーのプロベーションを開始しています。

ピアノの大須賀恵里さんは桐朋大学音楽部卒業後、内外の著名演奏家と多数共演するほか、国際音楽祭で著名ヴァイオリニストとのマスタークラスピアニストを多数務めています。FM川口でE-friends 世界に羽ばたく音楽家たち のパーソナリティとしても活躍中です。

コンサートはヘンデルのヴァイオリンソナタ第4番で始まりました。白井さんの抑制の効いた滑り出しがこの曲の全体像をすでに予感させ、恣意的な表現を避けた演奏は曲の魅力を最大限に引き出していました。ベートーヴェンでは流れるような演奏に加え、ヴァイオリンの柔らかい音色がさらに輝かしを増し、このベートーヴェンの中期の傑作に引き込みました。ベートーヴェンのヴァイオリンソナタはヴァイオリンとピアノに対等な役割を持たせており、旧来の"ヴァイオリン助奏つきのピアノソナタ"からの革新を行いました。大須賀さんのピアノ演奏は白石さんの演奏と呼応しつつ、音楽をさらに深化させていくようでとても印象的でした。

後半のブラームスは美しいボウイングから生まれる流麗さを増した音色が素晴らしく、プログラム最後のサラサーテ『カルメン幻想曲』でもその姿勢は変わらず、しかし情熱がこもったとても感動的な演奏でした!

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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