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森のロマンス 〜チェロとピアノを紡ぐロマン派の世界 〜 土師晋太郎&西村翔太郎 DUO RECITAL(2019/12/4)

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『森のロマンス 〜チェロとピアノを紡ぐロマン派の世界 〜 土師晋太郎&西村翔太郎 DUO RECITAL』に伺いました。(2019/12/4@雑司が谷音楽堂)

チェリストの土師晋太郎さんは、東京藝術大学院古楽専攻を修了。楽曲の書かれた当時の演奏スタイルや奏法の可能性を追求することをモットーに掲げ演奏活動をしています。古楽器特有のガット弦を用い、それぞれの時代に合った弓を使用しているそうです。ピアニストの西村翔太郎さんは東京藝術大学、大学院を首席で卒業。第14回東京音楽コンクールや第38回Delia Steinberg国際ピアノコンクール(スペイン)2位など、国内外のコンクールでも実績を作り活躍中です。

プログラムはブラームスに関わりの強い楽曲が取り上げられました。シューマン 「 5つの民謡風の小品」 、ポッパー「森の中で」より4曲、ヴェルグマイスター「歌の情景」、ブラームス「チェロソナタ 第2番」です。シューマンはブラームスの作曲家としての活動支援し、友情関係にありました。5つの民謡風の歌はその美しい旋律、シューマン特有のフレージングが土師さんの演奏により古楽器特有の響きが新鮮さを生み出していました。

ポッパーはブラームスの室内楽作品の初演に関わってきた作曲家でありチェリストです。そして、ヴェルマイスターはブラームスの友人のヴァイオリニス、トヨアヒムを師とする作曲家で東京芸術大学でも教鞭をとるなどしていた人物です。あまり聴く機会のない曲を実演で聴けてとても貴重な体験となりました。ブラームスのチェロソナタ第2番は土師さんの情熱的な演奏がすばらしく、繊細さだけでなくモダン楽器に迫る高揚感ある演奏は古楽器の表現力の幅広さを再認識させられました!
西村さんのピアノは難しい古楽器の特質を捉えた的確、かつ音楽的な素晴らしい演奏でした。二人の活動、今後も注目です!

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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