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リサイタルの夜 Duo Abend(2019/9/11)
『リサイタルの夜 Duo Abend』に伺いました。(2019/9/11@五反田文化センター 音楽ホール)
チェリスト奥田なな子さんはドイツ・フライブルク音楽大学、ベルリン芸術大学・同大学院ソリストコースにて研鑽を積み、ドイツ国家演奏家資格を取得して帰国。2011〜13年には兵庫芸術文化センター管弦楽団のフォアシュピューラーを努め、現在、地域創造・公共ホール音楽活性化支援事業アーティスト。東京を拠点にソロから、室内楽、オーケストラまで幅広く活躍しています。
ピアニストの井村理子さんは、国立音楽大学ピアノ専攻を首席で卒業後、東京藝術大学大学院修士課程を修了。ベルリン芸術大学を最優秀の成績で修了され、ドイツ国家演奏家資格を取得。アルトゥール・シュナーベル国際コンクール最高位など国内外のコンクールでの受賞歴も多数あり、ソロや室内楽に意欲的に取り組んでいます。
プログラム冒頭はメンデルスゾーンの「無言歌 Op.109」でした。井村さんの落ち着いたピアノ乗って奥田さんの甘美な音色のチェロが優しく歌いました。シューベルトの「セレナーデ」はシューベルトの歌曲の中でも最も有名なもののひとつですが、切なく訴えかけるようにチェロとピアノがよく歌いました。前半最後はこれもシューベルトの名作「アルペジオーネ・ソナタ」。井村さん曰く「森の中を歩いているような」と表現されましたが、軽やかなピアノで曲がスタートし、2楽章のアダージョではチェロが懐かしい表情で響きました。
後半は、このコンサートのメインとして最初に決めたというプーランクの「チェロとピアノのためのソナタ」でした。プーランクらしいセンスの良い現代的な響きを持つ楽曲を存分に楽しみました。1楽章は華やかな音色とリズム、そして目まぐるしく曲想が変化しました。しっとりと歌い、チェロのグリッサンドが効果的な2楽章。おしゃべりを楽しむパリの風景が見えるような3楽章。最終楽章は堂々とした表情で始まり、速いパッセージを見事に弾き切りました。
アンコールには再度プーランクの「ソナタから3楽章」を弾いたあとに、とてもお洒落なアレンジの「荒城の月」が美しいピアノと情感豊かなチェロで演奏されました。
皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!
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