今日

人生は、今日1日のくり返し。
どんな生き物も、今日しか生きることはできないのです。

まどみちおさんと、谷川俊太郎さんは、どちらも
「今日」という詩を発表されています。

今日は、おふたりの「今日」をご紹介します。

「今日」 まどみちお

きがつくと今日をむかえている
そして当たり前顔でその中にいて
いつのまにかその今日をおくりだしている
くる日も くる日も

今日の中にいて思うのは
明日のこと昨日のことだが
その明日にも昨日にも出会うことはない
出会えないからこそ思うのだろうか

たしかにあるのは今日だけなのか
今日こそ昨日であり明日でもあるのか
今日こそ生きてさわれる全部なのか
今日こそこれしかない一生なのだ

「今日」 谷川俊太郎

ふたたび日曜日が
ふたたび月曜日が
ふたたび曇り ふたたび晴れ
してその先に何がある？

その先など知りはしない
あるのはただ今日ばかり
僕の中にふたたびではなく
今日だけがある

思い出は今日であった
死は今日であるだろうそして
生きることそれが烈しく今日である

今日を愛すること
ひとつの短い歌が死に
今日が小さな喪に捧げられるまで

今日を生きよう
目の前の当たり前の日常を大切に

そう思わせてくれた詩との出会いに感謝
そして今日を、いまここで生きていられることに感謝しています