見出し画像

肩に力が入りすぎていたみたいだ

やるべきことが雪崩のように

一斉に降りかかったようだった。


そのひとつひとつがどれも、

憂鬱で、解決までに時間がかかって、

一人では完結しない事だった。



例えば、

親の介護だったり、

家の名義変更だったり、

仕事だったり。


何かアクションを起こすにも、

誰かと意見をすり合わせして、

問題が起こればその都度ストップして、

多大な時間を要した。



そんな抱えきれないほどの

用事を背負って、

身動きが取れなくなり、

完全に余裕がなくなっていた。


周りの人とはギクシャクし、

「誰も私の大変さなんて分かってくれない」


と、

お得意の悲劇のヒロインモードに陥っていた。



殻にこもって真っ暗な視野の中では、

より一層、事はうまく運ばず、

ますますイライラした。



頭には円形ハゲもこしらえて、

「ああ、人生ってなんか、大変だな」


なんて、

ずっしりとした重い気分でここしばらくは来ていたが、


ようやく、

心が落ち着きを取り戻し始めているような気がする。



というのも、

今日は

最悪な気分のまま

母が入所する施設に会いに行き、

一緒に時間を過ごす中で、


「自分はいったい、

何をそんなに力んでいたんだろう」と


ふと我に返った。



大変だ、大変だと騒ぎ立てて

周りをかき乱してきたけれども、


こうして

施設で

毎日を穏やかに過ごす母を見て、

「あ、人生って、

寝て、起きて、ごはん食べることだ」


と思った。


あとはなんというか、

オプションみたいなもので、


そんなに肩入れしすぎなくても

良いのではないか。


そんな気がした。


もちろん

仕事には責任があり、

どうしても譲れないラインがある。


でも、


人様に必要以上の期待をかけ、

一喜一憂している自分を、


本来の自分から

剥がすことができた気がする。


本当にここまでよくやってきた。


自分でもえらいと思う。


もう大丈夫だと、自分に言ってやりたい。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?