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親知らずを抜いてきた話

前回20年ぶりに歯医者さんに行った話を書いたのですが、その際「抜いた方がいい親知らずがある」と診断され、後日抜いてもらったときの話を書きたいと思います。(抜いてからだいぶ時間経ってしまったけれど。。)

ほぼほぼ記録みたいな感じなので、あまり面白くはないです(笑)

錠剤を飲む

歯医者さんの施術台に座ると、まずは鎮痛剤(ロキソニン)と抗生剤を渡され、先に飲むように言われました。

不要な歯とはいえ、体の一部を無理やり抜き取るわけですから痛みが伴うのは当たり前ではあるのですが、「鎮痛剤飲むほど痛いのか~」とちょっとビビってました。


麻酔

最初に塗る麻酔というものを塗られました。

ガーゼに薬品を染み込ませたものをピンセットで親知らず付近に塗られました。これ自体は数秒程度で、もちろん全く痛くなかったです。


次に、口の内側から親知らず付近に注射針を打たれまくりました。

歯茎などに針を4、5回刺され、一回一回はチクッとする程度で耐えられない程ではなかったのですが、口の中を針で刺されるなんて初めてだったので、普通に絵面が怖かったです(笑)


抜歯

一旦うがいをするように言われ、麻酔が効くまで数分待ちました。

その後、椅子を倒され、いよいよ歯を抜こうと院長がメスを歯茎に刺したとき、チクチクとした痛みを感じて「痛ッ」と声が出てしまいました。


我慢できるくらいの痛みではあったのですが、それを聞いた院長が「麻酔足すね~」と言って再び問答無用で注射針による麻酔を刺してきました。

この足し麻酔は、最初に打たれた数本よりは全然痛くなかったです。

(麻酔がある程度効いてたってことですね)


そしていよいよ歯を抜くという状況がやってきました。

私のイメージでは、ペンチみたいなので引っこ抜くのかな~と思っていたのですが、最初に使用されたのは金属のヘラみたいなもので、それを歯の横に差し込み、テコの原理のようにゴリゴリ押し上げていました。


院長が「しっかりした親知らずやな~」と言いながらまあまあの長尺でずっとゴリゴリグリグリやっていたので、状況が見えていないながらも、予想外の力技の行使にびびり倒してました。

そしてその間、終始助手さんがずっと横からホースみたいな機械で口の中の水分を吸い取っていました。


・・・後から聞いたのですが、私の親知らずは半分埋まっている状態だったために歯茎の切開をしたらしく、吸い取っていたのは唾液じゃなくて血液だったようで、、それを知った時ドン引きしました。よく貧血で意識飛ばなかったな。。(笑)


ひたすらゴリゴリグリグリが終わった後、漸くペンチみたいなものが登場し、歯が抜き取られていくのが視界に映りました。

「やっと終わった・・・」と安堵したのも束の間、すぐに院長が青い糸と針を持ち出し、今度は口の中を縫い始めました。


縫い終わりに糸を結んでいる感覚がしたので、今度こそ終わりかと思いきや、"縫う→結ぶ"の動作が何度も繰り返され、これがなかなか終わらない・・・


「一体何回縫うんだよ・・・」と半泣きになった頃、漸く全工程が終了しました。

術後、院長が「5針縫ったで」と言っていたので、つまり"縫う→結ぶ"の工程が5回も繰り返されていたということで・・・。多過ぎやろ。。。。。。


術後

その後、親知らずを抜いた箇所に畳んだガーゼを入れられ、「これ噛んどいて」と言われました。

強めに噛んでいたせいか口の中に唾液が溜まっていったので、堪えきれず椅子の横にある洗面台でうがいしたところ、院長に「ガーゼ噛んだままの状態でうがいする患者さんは初めてやわ~」と笑われました。みんなこの唾液どうしてるんだろ・・・。


助手さんに、「縫いた歯はどうしますか?持って帰りますか?」と聞かれて返答に迷っていたところ、「持って帰りましょうか!」と背中を押されて持って帰ることになりました。

その話を聞いていた院長が後ろから「ペンダントにしたろか?」と言っていましたが、丁重に遠慮させていただきました。

(正確には麻酔が効きすぎてはっきりしゃべれなかったため、全力で手と頭を横に振るジェスチャーで断りました)


そして助手さんが歯をガーゼに包んだ状態でジッパー付きの袋に入れて渡してくれました。


その後は薬の飲み方や当日の過ごし方などの説明を受け、お会計をして帰りました。

会計時には翌日の消毒の予約をしてもらったのですが、如何せん麻酔と噛んでるガーゼのせいで上手く喋れず、ずっとモファモファ喋ってました。

あまりに話せないので、途中から指で時間を示したり頭を上下左右に振ったりしてなんとか伝えましたが、恥ずかしいから筆談とかの方が良かったな・・・。


トラブル

自宅から電車を使って30分くらいの歯医者さんに行っていたのですが、最寄り駅まで着いたとき、薬を受け取ってないことに気付きました。

かばんの中を探っても領収書と抜いた歯しか出てこないし、もしかしたら薬は次の消毒の時に受け取るのかな?と考えたものの、それなら術後すぐ薬の説明なんかするわけないし、どう考えても恐らく渡し忘れだな~と。そう思い至ったものの、非常に困りました。

引き返すにしては術後のフラフラな体で往復1時間かけて取りに行くのはしんどいし、電話で問い合わせるにしてもモファモファとしか喋れないから伝わるか微妙だし、一旦家に帰って家族に頼むにしても仕事中だから夕方まで待たなきゃいけないし、詰んだなと・・・。


駅で数分うろうろしながら悩んだ末、意を決して自力で電話してみることにしました。

モファモファ語でも伝わるように、ゆっくりはっきりを心掛けながらも、今日抜歯をしたが薬をもらっていないことを伝えたところ、確認したら渡し忘れていたと謝罪されました。

今からもう一度取りに来れるか聞かれたのですが、ダメ元で「家に抗生剤はないもののロキソニンはあるから、明日の消毒のときに受け取ってはダメですか?」と聞いてみたところ、なんとか承諾をもらうことができました。

というわけでその日はそのまま家に帰りました。


夕食

術後3時間ほど経ってもまだ口の痺れが残っており、晩ごはんを食べるのにめちゃくちゃ苦労しました。

口がほぼ開かないのと痛みが強いのとで、お腹は空いているのに食べ物を口に入れることができず、夕飯を目の前にしてしばらくずっと唸っていました。


体調不良などで食欲がなく食べれない状況は何度か経験したことがありますが、食欲はあるのに食べ物を摂取する入り口が塞がれていて食べられないなんて初めてだったので、どうしたらいいのかわからないフラストレーションが溜まっていくのがわかりました。

その頃には比較的喋れるようにはなっていたので、同居している家族に「胃に直接食べ物ぶちこむ方法ないかな、、」とか嘆いてました。


結局その日の夕食は、ナムルのもやしを一本ずつ、抜いた親知らずがあるのと反対側の奥歯に差し込んで慎重に噛み飲み込む、を繰り返しました。食事というより作業のようでした。


消毒

翌日、午後から再び歯医者さんに行き、消毒をしてもらいました。

消毒液と思しきものを奥歯に吹きかけられただけでものの数秒で終わったため、「あれ?もう終わり?」と拍子抜けしました。

その後、受付で1週間後の抜糸の予約を入れてもらい、きちんと前日にもらうはずだった薬を受け取って帰りました。


消毒なので痛みが取り除かれるわけではないとわかっていたのですが、消毒の前後で本当に痛みのレベルが全く変わらなかったため、いつまで痛むのかと軽く絶望していました。


というのも、抜歯当日は喋れないという弊害はあれど麻酔が効いていたからそこまで痛まなかったのですが、麻酔の効き目が切れた頃からは翌日以降もずっと痛いのが常態となってしまい、4、5日間はロキソニンの効き目が切れる度に飲み足す必要があるほどでした。


抜糸

抜歯からちょうど1週間後、縫われた糸を取ってもらいに行きました。

「糸抜くだけやしそんな痛くないやろ~」と気楽に行ったのですが、糸を切るために細いハサミを歯茎にグイグイ押しつけられて(刺されて)いたため、普通に痛かったです。

痛すぎて椅子からどんどんずり落ちてしまっていたため、院長に「ちょっとじっとしててな」って注意されました。じっとしたくても痛すぎるんじゃい!!って言いたかったです。(言えなかった)


血が出てるんじゃないかって思うくらい痛かったので、術後にうがいした際に洗面台を凝視したのですが、赤い液体は出ていなかったです。


終わった後に院長に、「歯抜いたとこに穴が空いてる状態だから、しばらくは強めにうがいしてね」と言われたのですが、帰宅後に洗面所の鏡で奥歯をチェックしたとき、予想以上のグロさにドン引きしました。

それまで縫われていたから気付かなかったのですが、本当に奥歯の奥に深めの穴が開いていて、これがほんとに自分の体なのか疑うほどでした。

そして歯ブラシでは到底穴の部分は磨けないので、こりゃ確かに強めのうがいをしないといけないなと。。



ちなみに口の痛みに関してですが、抜歯から1週間経って抜糸をする頃には、「口を大きく開けると痛む」程度にまで収まっていました。

これに関しては抜歯の痛みというより、縫われた糸が引っ張られて痛い、という感じだったため、案の定、抜糸後に痛みはほぼ引きました。


現在

抜歯から2か月以上経った現在、気になって鏡で奥歯を見てみたところ、ほぼほぼ穴は塞がっていて気にならない程度になっていました。


抜歯直後は祖母に、

「おばあちゃんは歯抜いたら1年くらい塞がらなかったけど、あんたは若いからもうちょっと早いやろ」

と言われていたので、一体何ヶ月穴が空いた状態なんだってビビり倒していたんですけど、思ったよりすぐ塞がって本当に安心しました。


運よく私は抜かなきゃいけない親知らずは1本だけだったので、「もう二度とこんな痛い思いをしなくて済む・・・!」とウハウハなのですが、もしこれでもう一本抜く必要があると言われたら抜くか悩むな~と思いました。


もしこの記事を読んでくださった方でこれから親知らずを抜くという方いらっしゃいましたら、一言だけアドバイスです。

「喉元過ぎれば熱さを忘れるですよ!頑張って!!!」


ではでは。


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