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不登校支援て「教育」か「療育」か、はたまた新たなカテゴリーか。

曖昧。

ご覧いただきありがとうございます!

大阪の吹田市で、フリースクールと放課後学習スペースを運営しています、NPO法人トイロです。

来年度から放デイの運営を新事業として立ち上げるので、不登校支援を、「教育」と「療育」の両方の視点から実施していこうと思います。

そんな中、不登校支援をしている施設で、個別支援計画を作成していない所があるという事実を知って衝撃を受けました。

他から相談に来た保護者や、関わっている学校と話してて、愕然としました。

これが現状か…

いつまでたっても不登校支援が、どこのカテゴリーに属するか線引きができない理由の1つだと思います。

ぽっかりと穴が空いてる状態。

まず、設置基準がない。これが問題です。

そして、目的や内容がはっきりしないです。

何を持って学校教育というのか、何をもって療育というのか、法律や基準に則っているなどの根拠を示せなければいけません。

それと同じで、前進させるサポートなのか、学校復帰を促すのか、そこで卒業認定を受けるのか、何をもって不登校支援というのか。明確ではないです。

それとも、単純に子どもの見守りのような居場所なのか。

曖昧です。




教育、居場所それぞれ意味がある。



教育と居場所をミックスさせようとするからおかしくなっているのだと思います。

不登校支援施設を学校教育機関だと認めてもらうには、教育基本法や学校教育法や学習指導要領に則った教育を提供できなければなりません。

特例校の基準で言えば、特別の教育課程を編成して、義務教育段階における普通教育に相当する教育機会を確保できるかです。

何より行政が求めるのは、適応指導教室と同じ、「学校復帰」です。大阪にある5つの自治体の教育委員会の方と話しましたが、みな同じです。

そして、フリースクールの位置付けがよくわからないというのが本音です。

設置基準もない中、勝手に運営してるんでしょ?行政としては適応指導教室を設置してるんで、不登校対応はやってますけど。といった感じです。

現状の認識とすれば、学習塾と同じ立ち位置だと思います。

では、居場所なのか。

これが一番近いと思います。

学校に行けない間のコミュニティです。

これを新しく行政にカテゴライズしてもらう働きかけをしていかなければなりません。

学校に行けない子ども達の居場所事業です。

トイロは何の施設ですか?と言われればそう言います。

居場所で、学校に代わる体験や学習ができて、コミュニケーションもはかれると言うだけです。

そして、個別の支援計画も作成するので、障害児で不登校の子ども達も安心して通える居場所です。

そうすることで、学校や病院とも連携しやすいです。

目的は、前進するために、人に頼れる自立をすること。生活力を身に付けることです。

学校に行けるようになる、進学できるようになる、他の場所と関われるようになるなど、そのステップとなる居場所です。

とにかく、短期でも中期でも長期でもいいからトイロから他に行けるようになればいいなと思っています。

しかし、みんながみんながそうではありません。

ずっと居場所として望む子どもも居ます。

だから、個別に支援計画を立てます。目標もカリキュラムもそれぞれ。

あの子は前の学年の学び直しをしてるけど、この子は折り紙などの作業実習をして、その子は中学受験に向けての勉強しているとかです。

そして、モニタリングして、支援計画の見直しをして評価をするので、達成状況が保護者と本人に分かりやすいです。

これを本来なら学校現場でできればいいのですが、できないのが現状です。

だから、民間で施設を立ち上げました。

学校でできたらいいなと思ってたことに特化してるので、とてもやりがいがあります。

それに加えて、来年度から、スタッフ達にも児発管の資格を順次取ってもらい、特別支援教育士の資格も取ってもらいます。

そして、K-ABCIIの検査を全員がトイロで実施できるようにして、科学的根拠に基づいた療育を不登校の子ども達にも実施できるようにしていきます。

これが学校に行けない子どもたちの居場所としてのピラミッドの土台になる目標です。

このように、不登校支援をどういう位置付けにしていくのか。

これが明確でなければいけません。

だから、いくつかの収益事業は株式会社、居場所事業はNPO法人として運営していき、グループでやっていくことで、居場所を持続可能にしていこうと思います。

行政の介入を求める以上、不登校支援て何なのか、何を目的にするものなのか根拠を元に説明できることと、設置基準が最低でも必要だと思います。

税金が使われるわけなので、そこの意識は運営側が高く持たなければならないと思います。

とにかく新しいカテゴリーとして認められていくことだと思いました。

学校に行けなくなっても安心できる材料の1つになれる居場所を目指して行きたいと思います。

ということで今回は終わりにしたいと思います。最後までご覧いただきありがとうございました!







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