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Solutions dayでのイニシアチブ発表(2)

Thematic day 17日目のテーマは「Solutions」
最終日にふさわしいテーマですが、今回は4つの課題に対処する、4つのイニシアチブの発表がありました。

1.Low Carbon Transport for Urban Sustainability (LOTUS)
:pushing towards low-emission transportation systems

2.Sustainable Urban Resilience for the next Generation (SURGe)
:focused on the development of Sustainable Cities

3.Friends of Greening National Investment Plans in Africa and Developing Countries
:aiming to support developing nations in their climate adaptation and mitigation plans

4.Global Waste Initiative 50 by 2050
:seeking to treat and recycle 50% of the solid waste produced in Africa by 2050

1.2.については、1回目でお届けしています。

今回は、3.4.についてご案内します。


3.Friends of Greening National Investment Plans in Africa and Developing Countries

エジプトの計画経済開発省が主導し、国連開発計画(UNDP)が支援するイニシアティブ。ちょっと長すぎるので、略称を考えて欲しかったかな。

気候変動の影響を織り込んだ経済政策の計画・設計プロセスを形成し、緩和と適応における努力を定量化するとともに、ギャップと必要な支援を特定、一連の必須ガイドライン、基準、政策アドバイスを提案し、UNFCCC、パリ協定、NDCの実施を促進することを目的としているそうです。

いくつかの発表をさらっと見たところ、気候変動、緩和、適応に影響を与える要因を中心に経済政策を再定義するところが狙いかと。

LOTUSもそうですが、情報開示と同じように、「アルファベットスープ」状態を解消することに、世界全体が動いているように思います。ルールの乱立は、迷惑以外の何物でもないですからね。

4.Global Waste Initiative 50 by 2050(50 by 2050)

このイニシアティブは、2050 年までにアフリカで発生する固形廃棄物の少なくとも 50%を処理し、リサイ クルすることを目指すもので、この目標達成のため、180カ国以上が自発的に参加して欲しいとしています。

廃棄物管理に関わるすべてのステークホルダーが、あらゆる種類の固形廃棄物に総合的に取り組み、アフリカ大陸の規模での野心的な目標に貢献するための協力プラットフォームを提案する、初の世界規模の連合体だとか。

「アフリカ」の目標達成に「全世界」が「自発的」に協力するという、限定的な建て付けはどうか、とも思わないこともないです。

確かに、2050年にかけて、アフリカの都市化が進行することが既定路線であるところ、それによる生活環境の劣化を低減する取り組みは必須です。

現在も、カイロは人口集中によるごみ問題や、慢性的な渋滞等の課題解決を放棄、首都をカイロの東35kmの地点に新たに創る「New Administrative Capital(New Cairo capital city)」」へ移転する構想が進行中です。

まぁ、アフリカの事例を、これから人口の増加が確実視されている、中東や東南アジア、南アジア等へ水平展開していく仕組みも、併せて検討されれば、「画期的な世界規模の連合体」になるのではないでしょうか。

先進国が辿った誤った道を、ご丁寧に辿る必要はありませんから。

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さて、今回紹介したイニシアチブに限らず、COP27において得られた、様々な成果が発表されています。とてもお伝えし切れていませんが、より詳細な報告が年末にかけてなされるかと思いますので、順次ご案内していきます。

個人的には、ゼロエミッションを実現するためのイニシアチブ「Our 2050 World」が発表した、「ネット・ゼロを実現するためのガイドライン」が気になっています。

乞うご期待。


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