マガジンのカバー画像

算定と検証の実際

99
躓きやすい算定ルールや検証の現場の話を紹介します。
運営しているクリエイター

#CFP

一次データと二次データ

「些細だけど重要なことを突っ込んで説明するシリーズ」第2弾をお届けします。 今回は、まさに算定の現場、担当者が直面するであろうテーマです。 ご案内しようと思ったきっかけは、「私たちが、適当に行った(最善を尽くしたけど、精度は必ずしもよくはない、という意味です)算定結果が、お客様のところでは、一次データになるんですよね」という何気ない質問でした。 皆さんも、思ったことがあるのでは? 逆も真なりで、「サプライヤーから入手したけど、結局、適当なのでは?」 「自分たちがいくら精

CFPの算定・検証に関する検討会の進捗

経産省は製品ライフサイクル全体でのGHG(温室効果ガス)排出量の算定方針の見直しを進めています。私自身が算定支援をしていることから、バリューチェーン排出量の情報開示要求が高まる中、一次データを求める動きは拡大していることは肌身で感じています。(というか私もお願いしている立場) で、この算定方針の見直しについて議論しているのは、経産省が立ち上げた「サプライチェーン全体でのカーボンニュートラルに向けたカーボンフットプリントの算定・検証等に関する検討会(以下、検討会)」です。経産

CFPの算定・検証に関する検討会(その3)

9月22日に実施された「サプライチェーン全体でのカーボンニュートラルに向けたカーボンフットプリントの算定・検証に関する検討会」の内容について、2回にわたって紹介してきました。 前回は、CFPのこれまでの経緯や、その算定ルールに関する課題を事務局がどう捉えているかについてお話ししました。 今回はCFPの課題の2つ目、データ収集問題です。 算定においては、もう、これに尽きると言っても過言ではないでしょう。 算定支援の現場では、「経理システムから金額データを取り込んで下さい」

CFPの算定・検証に関する検討会(その2)

9月22日に実施された「サプライチェーン全体でのカーボンニュートラルに向けたカーボンフットプリントの算定・検証に関する検討会」の内容について、前回から引き続きご案内していきます。 前回は、設立趣旨の説明で終わってしまっていました。 今回は、CFPのこれまでの経緯や、その算定ルールに関する課題についてお話ししていきたいと思います。 CFPについては、これまでも議論・検討はされてきていました。 政府主導の試行事業は2011年に終了し、2012年からは「民」である「産環協」

CFPの算定・検証に関する検討会(その1)

9月22日に、「サプライチェーン全体でのカーボンニュートラルに向けたカーボンフットプリントの算定・検証に関する検討会」の初会合が開催されました。 GXリーグに参加していることから予め案内がありました。 さらに、産業界から実務的な観点での意見を求めること目的として、 カーボンニュートラルに向け脱炭素に積極的に取り組んでいるGXリーグ賛同企業を対象に、検討会開催後説明会を実施、その後意見募集を実施する予定とか。 第1回が22日ですが、29日に説明会がTeamsで実施されるよ