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お酒の試飲販売

 コロナウィルスの感染を防ぐため、試飲・試食販売は、避けるべきこととされました。試飲販売は、知らなかったお酒に出会い、実際試して買うという貴重な機会でしたのでとても残念です。
 単に説明を聞くだけだったら、通販で買うのと変わりなくなっちゃいます。果たして試飲なくして、お酒の対面販売はなくなってしまうのでしょうか?

 私としては、販売員さんの会話力によるかなぁと思っています。例えば日本酒で、あまり詳しくない(かつ関心もあまり高くない)人が相手だったら、コレは甘口か辛口か、すっきり系かコクあり系か、香り華やかか控えめか、くらいで十分かもしれません。あまりたくさんの情報を聞かされても、「よくわらん」となってしまうかもしれません。
 私はそういうタイプではありません。特定名称のことから始まって、(酒)米は何? 酵母は何? そしてどういう方向に仕上げたの? その他製法上の工夫は? 料理との相性はどんな感じ? 温度による味わいの変化は? などなど、聞けば聞くほど関心が高まっていきます。そして、たぶんこんな感じの味わいかな?と想像し期待を膨らますことになります。

 試飲ができれば、そこで実際試して納得か。あるいは、先に試した上で、話を聞いて納得か。いずれにせよ、結論を得て購入決定となることでしょう。でも試飲なしとなると、とりあえず話だけ聞いて、後は家でのお楽しみになります。
 さて飲んでみて、期待通り!かもしれません。期待外れかもしれません。聞いた通り!かもしれません。意外な結果かもしれません。結果どうなるかは置いといて、まずは話の段階で期待をいかに膨らませることができるかが鍵となるでしょう。

 ということなので、素材、製法、商品特徴等、尋ねれば尋ねるだけ返ってくるだけの話の引き出しがある方でないと、正直厳しいかと思います。ネットで調べてわかるくらいの話だったら、ネットで十分(人いらない)ですもの。
 それと、話はちょっと変わりますが、製品について、あえて情報を明かさない向きも時にあります。先入観なく、製品だけ味だけ評価してほしい・勝負したい と。試飲して「(なるほど、そう言うだけに)すごいわ!」ということもままありましたが、味もわからん、情報もないとなら、考慮のしようもありません。よって、こういう類は今後ネットの中だけになるのでしょうね。

 いずれにせよ事業者にとっては苦しい環境になるでしょう。消費者としても「出会い」が減るのは寂しい限りです。何らかの工夫で、試飲販売ができることを期待します。以上あくまで個人の意見でした。

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