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キャッシュレス化する世界



昨今コロナウイルスで外出規制が布かれている。もちろん海外旅行などもってのほかだろう。
最近ニュースはコロナウイルス一色になってしまったため、他のニュースがまるっきり聞かれなくなった。
丁度一年前は香港で大規模なデモがあったことなど忘れてしまったかのように…

中国から拡大したコロナウイルス。今や世界から白い目で見られているのであろうが、かくゆう私は大学で中国について勉強していた一人である。今回の一件で中国を見る目が変わったかと言えばそんなことはない。中国という国に行けば様々なカルチャーショックに遭遇する。今回はコロナウイルスの話題ではなく世界に先駆けた中国の凄い部分をご紹介したい。

昨年10月から日本の消費税が10%になったタイミングで、キャッシュレス化も同時に多くの企業が参入してきた。paypayやLINEpayなど電子マネーで買い物をすれば現金で支払いをするより数円安くなるというもの。しかも数回に一度は商品をタダでゲットできるということで多くの人が買い物をキャッシュレスでするようになった。
しかし実感としてキャッシュレスが普及しているという感覚は無い。身の回りでもアプリで支払いしている人はほぼ0人である。たまたま居ないだけかと思いきや、レジでもアプリで支払いをしている光景は1週間に1回あるかないかという感じで…つまりアプリ払いにまだ抵抗のある人が多いのかという印象である。私もアプリでは支払いをしていない。なぜならスマホと銀行口座をくっつけることに不安が大きいからである。カードは紛失や盗難がないかぎり情報が漏れることは無いがスマホはアプリからハッキングされて情報が漏洩する危険性も大きい。無料Wi-Fiも信頼できるものでないと接続はしない。それぐらい通信テクノロジーの進歩は早い分、それに付随してサイバーハッキングも起きている。どこでスマホの情報が漏れているか素人では分からない。

前置きが長くなったが、かくゆう中国では既にキャッシュレス化は当たり前となっているのである。
支払いアプリの2大勢力である「ウィーチャット」「アリババ」が中国の経済を牛耳っているといっても過言では無い。


一昨年中国の西安を訪れた際にタピオカティーのお店「CoCo」を訪れると、お店にはレジが無く、店員が一人でお茶の包装をしている。注文と決済はサイトで行い、受け取りだけ店頭で行うというスタイルなのだ。これなら人件費削減だし、おつりのミスも無くなるのでいいこと尽くめ。それにどこのお店でも支払いはQRコードを読み込んで決済している。現金で支払いしているのは観光客ばかり。スマホで支払いをすると現金を持ち歩かない分スリなどの犯罪も無くなり、お金のトラブルも無くなる。見えないお金の受け渡しが中国では今当たり前となっている。


アリババグループでは上海に無人のコンビニを設置して、定期的に従業員が商品の補充をする以外は店員はおらず、自身のQRコードをレジで読ませて支払いをすることが既に行われている。これなら人間が居なくてもコンビニは成り立つ。昨今コンビニの24時間営業に関して問題となっているが中国では無人にすることでそうしたトラブルを解消してきた。ただ日本がこれを真似できるかというとまだまだ道のりは険しい。スマホを持っている世代は年代が上がるごとに少なくなる上に、日本のアプリでの支払い率を見ても全然中国の割合にはほど遠い。キャッシュレス化はもはや当たり前になりつつある。日本同様にアメリカもアプリでの支払いは低い。それはキャッシュカードの普及率がとてつもなく高いからである。アメリカではクレジットカードでの支払いが当たり前になり、アプリ支払いは馴染むことが出来なかった。しかし中国では爆発的にアプリ支払いの文化が根付いた。
いずれにしても超大国がキャッシュレスになっている中、日本はどうなっていくのか。未だに現金払いをしていくのだろうか。オリンピックも延期になる中で多くの外国人が来日してきて、わざわざ両替して現金を支払うよりキャッシュレス化に力を入れるべきではないかと考えるようになったのでした。

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