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スキップしながら、歌いたくなったよ。「new born 荒井良二 いつも しらないところへ たびするきぶんだった」

過日、横須賀美術館で開催中の「new born 荒井良二 いつも しらないところへ たびするきぶんだった」へ。

日本はもちろん、世界的にも人気が高い絵本作家・荒井良二さんの新作、過去作約300点を集めた企画展。

荒井良二さんのダイナミックなタッチは以前から大好きで、始まる前から行きたいなー、でも横須賀は遠いから会期中に行けるかなー…とぼんやり考えていたのだけれど

少し前に満島ひかりさんのラジオ番組「ヴォイスミツシマ」にゲスト出演されていた回を聴いて、これはもう絶対に行きたい、行かねば、という気持ちに。

それである平日のど真ん中、「今日しかない!」と勇んで出かけたのだった。

「たいようオルガン」「あさになったのでまどをあけますよ」などの絵本の原画をはじめ、ライブペインティングのような大きな作品から、立体作品、小さなメモ用紙サイズの紙に描き付けたキュートでふしぎな生きものたち…まるで、荒井さんの脳内にあるものをいったん全部取り出して並べたような展示。

雑然としているようで、実はすごく考えて、とてもていねいに並べられているのがわかる。

キャプションも全部手書き。
※併設「谷内六郎館」常設展も今回は荒井さんセレクトで、こちらも荒井さんの手書きコメントが添えられていた。

ニヤニヤしながら見ちゃう。

荒井さんの作品は、とにかく楽しい。

わたしはよく、美術館に行くと音(音楽だったり、その風景に描かれた音だったり)が聴こえるような感覚になるのだけれど、荒井さんの絵を観ているとなんだか歌いたくなる。

何なら軽くスキップしたくなる。
(しなかったけれど。オトナだから)
荒井さんがアーティストでもあるからだろうか。

荒井さんの絵本は余白が多い(ことばが短い)分、想像もふくらむ。

もしかしたら子どもたちは、どこかで会ったことがあるようなないような、かわいくてヘンテコなキャラクターたちを見ながら、自由に物語をつくったりするのかな。

とても暑い日で、往復4時間ほどかけて行ったのだけれど、不思議と疲れは感じなかった。

そうか、わたしはワクワクしたかったんだな。
子どもに戻った気持ちで、げんきをとりもどしたかったんだな。
束の間の、夏休みだ。

こーいうセンスが大好き

今年はなんだか、そんな感覚で美術館に行くことが増えているよう。
そっかそっか、そんなときもあるよな。
とかなんとか、スプマンテを飲みながらしみじみ。
※横須賀美術館には海が見えるすてきなリストランテがあります。

荒井さんのように毎日新しい気持ちで、新しく産まれる気持ちで、今日も1日を始めよう。

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