アルムナイ基本情報:ソニー
今後、主要なアルムナイにヒアリングをして、日本におけるアルムナイの全体像や構造を把握していこうと考えております。
まずは、自身が運営するソニーの有志アルムナイに関して、把握したい情報を整理します。
基本情報
設立:2020年12月頃
発起人:高橋 龍征(卒業生)
登録者数:1064人(2024/1/1時点)
参加資格:ビジネス等で現役の卒業生
プラットフォーム
・参加者交流:Facebook(非公開グループ)
・対外発信:なし
運営
・タイプ:卒業生主催・会社後援
・運営チーム:卒業生3名(ボランティア)
・会社側窓口:あり(人事・コミュニティデザイン室)
収支
・方針:運営固定費は発生させず、イベント単位で合わせる
・参加費:なし
・会社からの委託費:なし
立ち上げの詳細
背景・経緯
ソニーは人材輩出企業であるのに、卒業生をつなげる仕組みがなく、勿体無いと考えていた。
リタイアした人も含む全員を対象とした「社友会」的な集まりである「ソニー友の会」はあった。
しかし、ビジネス等で現役のニーズを満たすものではなく、アルムナイを作れば価値が生み出されると考えた。
友の会の事務局にアルムナイの立ち上げを提案したところ、同様の課題意識を持っており、受け容れてもらった。
立ち上げと初期参加者の獲得
会社に提案し、立ち上げを進める合意を得る
会社の担当と共に、他アルムナイに実態をヒアリング
参加資格や承認プロセスを会社と合意
プラットフォームとして、Facebookグループを立ち上げ
案内文と設立趣旨を作文
自分が知っているソニーGp卒業生にアルムナイを個別に案内
年1回郵送される友の会会報に、アルムナイの案内文を掲載してもらう
→1ヶ月ほどで200人ほど参加
活性化の施策
オンラインイベントの実施
参加者による投稿の促進
個別のマッチングのアレンジ
運営の仕組みづくり
設立趣旨を明文化してnoteで公開
→Facebookグループ登録時に個別メッセージ承認などのプロセスをマニュアル化、テンプレ化
運営メンバーの公募し、運営チームを組成
活動の概要
趣旨
参加者(卒業生)への価値提供
主な活動
プラットフォームへの投稿による交流
交流会やセミナーなどのイベント
記事や動画などのコンテンツ:なし
事務局によるマッチング:なし
活動の具体例
アルムナイイベントへのアルムナイ登壇
現役社員とのコラボイベント(アルムナイ100人カイギ)
アルムナイイベントへの現役社員登壇
交流会
合同アルムナイ企画
参加者ニーズ仮説
販売↔調達
学び↔登壇
出資↔投資
転職↔採用
PR
交流
企画と運営
現状は発起人が発案
企画ごとに運営メンバーを募る
参加者関連の詳細
参加資格(詳細)
・ソニーグループの卒業生で、ビジネス等で現役の人
・ゲーム、ネット、音楽、映画、金融などグループ会社もWelcome
・現役社員は不可
・正社員、契約社員で1年以上在籍
・年齢は不問
承認プロセス
手段:Facebookグループの参加申請時に質問を設定
1)氏名と生年月日(人事DB参照用)
2)退職時の在籍企業と退職日(在籍確認)
3)現職(現役であることの確認)承認者:卒業生の運営チーム(承認担当)
当初は発起人が会社との定例会議において都度確認の上、承認
承認タイミング:担当2名が分担し、週に2回承認を実施
承認後フォロー
Welcomeメッセージと設立趣旨の記事リンクを、承認担当よりFacebookメッセージで個別送付
メッセージの中で自己紹介投稿をお勧め
参加者情報の管理
参加者リスト:なし
但し、参加者一覧はFacebookグループの参加者一覧で確認可能
自己紹介投稿のコピーをスプレッドシートに蓄積(非公開)
参加者の属性
定量的には把握していないが、印象としては以下の通り。
年代は30代後半〜と、ちょっと高め
職業は、サラリーマン転職者、経営者・起業家、独立(自営業、専門職など)、アカデミック、投資家、など多様
バックグラウンドは事務系、技術者が多いが、デザイナーなど多様
出身企業はソニー(株)、SIEが多いが、生命、ミュージック、ピクチャーズ、ソネット、不動産など多様
運営の詳細
基本ルール
ガイドライン:あり(卒業生にて策定)
方針
営利:相互ベネフィット、Give先行の範囲でOK
参加者同士は対等
多様性を尊重
運営タイプ
区分
【 】会社主催型(統治:会社/運用:会社)
【 】運営委任型(統治:会社/運用:卒業生)
【◯】会社後援型(統治:卒業生/運用:卒業生、会社連携:あり)
【 】野良型(統治:卒業生/運用:卒業生、会社連携:なし)
(分担)
運営チーム:卒業生
意思決定:卒業生
収支責任:卒業生
参加承認:卒業生
プラットフォーム管理:卒業生
活動企画:卒業生
オペレーション:卒業生
運営チーム
構成:卒業生3名(ボランティア)
任免手続、任期、定員などの根拠:なし
募集:不定期にFacebookで公募
連絡手段:Facebook(主にメッセンジャー)
記録:Googleドライブ(ドキュメント、スプレッドシートなど)
会議体
定例会議:なし(必要な都度協議)
システム関連
参加者コミュニケーション:Facebook(非公開グループ)
アナウンス:Facebook(非公開グループ)
対外発信:HPなし
記録・情報蓄積:Google
会員リスト:なし(スプレッドシートに自己紹介投稿転記)
収支管理:なし(イベント単位でスプレッドシートに管理)
カレンダー、タスク管理:なし
オンラインコミュニケーション:Zoom
運営の発展段階:レベル3
個人がリードする集まり
運営の合議による運営(ルールや仕組みは未整備)
ルールや仕組みに基づくチーム運営
分科会など主催者以外のメンバーによる自発的活動が自走
持続的な運営の仕組みが確立し、代表交代が可能な状態
会社との連携
担当部署
人事部門(コミュニティデザイン室)
「社友会」の有無:有
名称:ソニー友の会
歴史:35年
担当:コミュニティデザイン室
会議体
当初毎月→その後隔月で実施
会社の期待成果やKPI
卒業生起点の活動であり、会社としての期待値は特になし。
【 】採用:カムバック、リファラル、ブランディング
【 】キャリア:シニアのロールモデル
【 】共創:事業提携、複業人材活用
【 】投資:出資
【 】取引:仕事の出し先、貰い先
【 】PR、ブランディング
【 】情報収集
コラボ実績
アルムナイ連携を推進する社内コミュニティ立ち上げ
→アルムナイ100人カイギを共催(16/20回実施)シニア社員向けセカンドキャリアイベント登壇者の紹介
新卒社員向けイベントへの登壇者紹介
友の会35周年イベントへの登壇
対外活動
他アルムナイとの合同イベントを実施
現在の課題と今後のチャレンジ
依然として代表(発起人)がほとんどの企画を推進しており、各人が自発的に企画を立ち上げる自走段階には至っていないので、企画を自ら起案・推進できる人を増やし、イベントのラインアップを増加・多様化していきたい。
また、まだ代表を交代できるほどの仕組化や後継となる自走人材の育成ができていない。すでに立ち上げ4年目に入っており、持続可能なコミュニティとするため、交代を見据えた備えを進めたい。
体制
運営メンバーを増強し、各人が自発的に企画や運営をできるようにする
人材、起業家と投資家など、分野を絞った分科会を立ち上げたい
→相互に価値あるマッチング事例をより多く作る代表の交代を可能にして、活動が継続する仕組みを確立する
活動
5月に終了する100人カイギの後継となる定例イベントを企画する
誰もが気軽に参画できる、ゆるい運営定例会議を始める
コンテンツ制作体制を確立したい
分科会によるテーマ別企画を立ち上げたい
会社との公式連携を強め、コラボを増やしたい
メディアに発信することで、これまでリーチできていなかった卒業生に当アルムナイの存在を知ってもらい、新規登録を増やしたい
システム
対外的な情報発信ページを立ち上げる
マッチングのためのプラットフォームを立ち上げる
お願い:調査にご協力を
各アルムナイの代表者に順次お話を伺いたいので、ご協力のほど、よろしくお願いします。
また、こんな情報も把握したい、というのがあれば、気軽にコメントやメッセージ下さい。よろしくお願いします。
よろしければTwitterもフォローください〜 https://twitter.com/Ryu_8cchobori