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コミュニティ・コラボのススメ

今日は早慶の交流会に行ってみた。母校万歳でもないが、誘われたら断らない方針で、先日会った人に声をかけられたので、行ってみた。

「三田倶楽部」という慶應の会員制サロンが帝国ホテルの地下にあり、そこが会場だった。大学時代、2年ほど帝国ホテルの宴会場でバイトをしていたが、こんなものがあるとは知らなかった。ちなみに、「政経同志会」という右翼団体みたいな名前の(実際、同じ名前の右翼団体があったらしい)、政財界の人たちが集うサロンがオフィスタワーにあって、そこにはよく派遣されていたのだが、三田倶楽部は打診されたことすらなかった。学生バイトらしき若者がいたので、聞いてみたら、案の定、慶應の現役学生とのこと。

ところで「早慶」というのは便利な括りで、他の大学と別に変わらないはずなのに「早立」とか「慶中」とか、もちろん「青国」みたいな組み合わせは聞いたことがないくらい、何か馴染みのある組み合わせで、大学という枠を超えるときに、使いやすい口実だ。

大学のアルムナイ(OBOG会)に限らず、コミュニティの運営者は、メンバーのマンネリ化という問題に、常に対策し続けなければならない。大学のアルムナイも、企業のアルムナイも、両方運営に携わっているが、メンバーがそこに来る理由は、別に元いた大学や会社が好きなわけでも、仲間と昔話をしに来るわけでもない。根本では、何かしらの実利を期待してきている。もちろんそれが100%ではないにせよ、時間やお金を使うに見合わないなら、マトモなビジネスパーソンは来なくなる。そうすれば、暇な面々が内向き・過去向きの話をする場に堕ちる。なので、主催者は常に新しく、場に価値をもたらす人が来るような経路と誘因を作り続けなければならないのである。

しかし、アルムナイのような、参加資格が定められているコミュニティであれば、母集団は概ね決まっており、イベントの回数を重ねていると、だいたい同じ面々が来るようになる。馴染みの面々にはそれが居心地が良かったとしても、新しく「どんなとこだろう」と思ってきた人が何回か参加してみて、いつも変わり映えのしない面々しかいなければ、そんなもんかと思い、行くに値しない場と判断され、恐らく、よほどその判断を上書きする材料でも出てこない限り、2度と来ることはないだろう。

とはいえ、大抵はボランタリーでやっている中で、そんなに特別手が込んだ企画などできるわけもなく、積極的にボランティアで協力してくれる関係者も限られる中で、新しく目を引くような人をコンスタントにアレンジするのも難しいだろう。

そんな時、役に立つのが、冒頭の「コラボ」である。早稲田の人なら、たまには慶應の集まりに行ってみたくなるかもしれない。逆もまた然り。

同様に、私はソニーの有志のアルムナイを立ち上げたのだが、同様に、他の活発な企業アルムナイの運営者を取りまとめて、企業の枠を超えた、合同のアルムナイmeetupなんかもやり始めてみた。ソニー、Yahoo、ビズリーチ、JAC、DeNA、IBM、SBIグループ、Google、日鉄ソリューションズ、電通、Sansan、三井物産、経産省、SMBCベンチャー会といったアルムナイの幹事がグループに入っている。これも「企業アルムナイ」という軸(口実)で繋いでいる。

同じ企業の卒業生だと、それなりに似ているが、業界などが違うと、案外馴染みのない分野の人などもいて、まあまあ好評をいただいているような気がする。運営側としても、企画やアレンジの手間がさほどかからず、集客の母数団は大きくなり、メンバーにも価値を提供できるので、皆にとって良い仕組みだと考えている。まだまだ小規模ではあるが、地道にご縁の機会を提供していきたい。

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