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[インタビュー] サリハミジッチ氏、今夏の仕事ぶりを語る

— 以下、翻訳 (インタビュー記事全文)

激動に満ちた移籍市場のラストスパートをようやく終え、ミュンヘンのチーム強化担当を務めるハサン・サリハミジッチ取締役(43)が、ドイツ・キッカー誌(木曜版)で初めてその裏側を語ってくれた。また、新加入選手たちの特徴についても詳しく述べた。

まず、今年の移籍市場を、サリハミジッチ氏は「特別な対応を要する、特別なものだった」と振り返る。2020/21シーズンのタイトなスケジュールを考慮しても、今回の移籍市場に関して「我々は満足している」と語った。

そして、さらなる詳細についても答えてくれた。

FCバイエルンの補強戦略の全体像について

私たちは、7人の選手を放出しており、チームのパフォーマンスや選手層を維持するには、ほぼ同じだけの選手を補強する必要があった。7月1日には、必要人員のおよそ半数となる、3人の選手たちの加入がすでに決まっていた。一部の人は、すっかり覚えていないかもしれないけれどね。

コロナ禍での移籍について

コロナにより、FCバイエルンの補強予算は縮小された。このクラブでは、移籍総額を合理的な財政基準の中に収めるのが常ではあるが、今回の挑戦は例年以上に大きなものとなった。FCバイエルンは、狂気的な金額で選手を獲得することなどしない。私たちは、ファンの皆さんへ、非常に優れた選手たちや魅力的で勝つサッカーを、妥当な投資金額で提供することを良しとしている。

比較的遅いタイミングでの選手獲得について

私たちは、チャンピオンズリーグでの成功にすべてを捧げてきた。選手の獲得や放出の噂でチームにプレッシャーをかけたくなかった。

チームメンバーについて

チーム編成は、一つの大きなパズルだ。全てのピースが揃っていなければならない。役割への理解度、これまでの実績、性格など、あらゆる条件が求められる。それぞれの移籍は、細部に渡り検討を重ねた上で決定したものだ。私たちは、このチームがそのスピリットから多大な恩恵を受けていることを理解している。選手がこのチームにマッチするかどうかは、新選手を獲得するうえで非常に重要な要素の一つであると言える。私たちは、移籍期間中の各ステップで非常に入念な準備を行うとともに、市場全体を俯瞰して検討を進めた。私たちのスカウト部門は素晴らしい仕事を果たし、必要に応じて市場全体の観点からも分析を行っていた。具体的には、候補となる選手の試合でのパフォーマンス、メンタリティ、金銭的な獲得可能性などが挙げられるね。

新加入選手への期待について

全体的に、果敢な姿勢とポジティブな力を期待している。彼らには、早くチームに馴染んでほしいね。私たちは、彼らが力を発揮できるようサポートするつもりだ。これは、FCバイエルンが得意とすることだね。

エリック・マキシム・チュポ=モティング (31)について

彼は素晴らしい人格者で、とても良い性格をしている

マルク・ロカ(23)について

ロカは非常に強いメンタリティを持っている。モチベーションが非常に高い素晴らしい選手だ。2019年からすでに、私たちは何度も彼と話しており、彼のことはよく知っている。優れた仕事をしてくれることだろう。極めて優れたパスを持ち、スペースのない状況でもうまく打開する術を知る、素晴らしい選手だね。彼の成長はまだこれからも続く。まだ若く、ここでの彼の成長を期待するとともに、私たちのサッカーを理解しさらに高めてもらいたい。

ブナ・サール(28)について

私たちは昔から彼のことを知っている。優れたサッカー選手であり、攻撃的なディフェンダーだ。性格は落ち着いているが、ピッチ上ではギャンブラーだね。スピード豊かで、攻撃的、敏捷性に優れている。私たちの試合を盛り上げてくれることだろう。彼が可能な限りのプレーをすれば、チームに大きく貢献してくれるはずだ。歓喜をもたらしてくれると信じている。

ダグラス・コスタ(30)について

彼の加入により、昨シーズンと比べて攻撃的なサイドのポジションがさらに強化された。左利きと右利きの選手がそれぞれ2人ずつ、彼らはスタイルの異なる強力なドリブルを持っている。これで私たちは予測不能なチームとなったね。

若手選手の将来性について

私たちが管轄するプログラムでは、若い選手たちは出場機会を得ることが求められるが、それを決めるのはもちろん監督だ。実際、私たちは今年すでに60試合をこなし、代表選手であればクリスマスまでにあと26試合をこなすことになる。その後すぐに欧州選手権があり、2022年にはワールドカップと続いていく。若手選手たちには出場機会が必要であるとともに、間違いなくプレーが求められると思う。若手選手たちの何人か、もしくは全員が、3部リーグのU-23チームで幾度となく出場することがあるかもしれないね。

ジョシュア・ザークツィー(19)について

彼は残留する。ここでさらに成長し、学んでくれるだろう。彼の残留により、チームに確かな競争が生まれるはずだ。今後、ジョシュアは、そのメンタリティを見せる必要がある。もっとチーム内の競争を掻き乱す活躍が期待されているということは、本人も分かっている。その時期が来れば彼はプレーすることになる。

新加入の若手、チアゴ・ダンタス(19)とレミ・ビータ(19)について

まずは2人ともU-23でプレーすることになる。若く優れた選手たちだ。2人とも他のU-23の選手と同じように、プロとして推薦できるような選手だね。

すべてのポジションで2人は必要だとする、ハンジ・フリック監督の要望について

監督の要望だから、というだけではない。監督や、選手たち、経営陣、役員まで含めた、クラブ全体が共通の目標を追い求めているのだ。ファンにとって魅力的で成功したサッカーを披露したいと、私たちは考えている。それが私たちの仕事であり、常に最大の成果を出せるチームを作るために、誰もが最善を尽くさなければならない。それこそがチームワークである。

▼元記事
https://www.kicker.de/786674/artikel/wir-waren-zu-jeder-phase-sehr-gut-vorbereitet

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