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ばいやん加入決定!ザビッツァーについて、知っておくべき10の事とは...

 —— 以下、翻訳(ブンデスリーガ公式サイトの記事全文)

マルセル・ザビッツァーはサッカー一家の出身で、ヨーロッパで最も多才なミッドフィルダーの一人である。RBライプツィヒのレジェンドとしての地位を確立した彼だが、今回、バイエルン・ミュンヘンでユリアン・ナーゲルスマン監督との再会を果たすことになる。

bundesliga.comは、バイエルンと4年契約を結んだばかりの、この27歳の新加入選手にスポットを当てた。

1) ザビッツァーの長距離弾

ザビッツァーは、ディフェンスに必要な足とエンジンを持つ一方、2014/15シーズンには、期限付き移籍したレッドブル・ザルツブルクで、リーグ戦33試合に出場し19得点16アシストを記録。ボールを持った時の能力の高さを見せつけた。

ブンデスリーガでのシーズンゴール数はまだ2桁に達したことがないものの、直近2シーズンではそれぞれ9得点と8得点をマークし、その多くは、彼のトレードマークとも言える、強力な長距離砲だ。「いつだって右足で良いシュートが打てることは分かっていた」と彼は述べている。しかしながら、ブンデスリーガの対戦相手は、これを不運に語ることもあるだろう。

グラーツァーAKのユースコーチとして、かつてザビッツァーを指導した、ラインハルト・ホルツシュスター氏はこう語る。「彼は体格が大きいわけでも、タフなわけでもなかったが、素晴らしいテクニックを持ち、素晴らしいシュートを持っていたんだ。そして、いつでも大きな自信とコミットメントを持って試合に臨んでいたね」。このMFの爆発的なシュート能力が、昔からの武器だったことを認めている。

ライプツィヒのチームメイト、ヴィリー・オルバンは、2019/20シーズン、UEFAチャンピオンズリーグのゼニト・サンクトペテルブルク戦でサビッツァーがネットを揺らした後、「彼は素晴らしいシュートテクニックを持っている」と語った。「どこからなのかはわからないが、いつでも準備しているんだ。」

2)家族の伝統

マルセルの父、ヘルフリートは、オーストリア代表選手として6試合に出場したストライカーだ。LASKリンツやグラーツァーAK、さらには1991年から1993年にかけてSVカジノ・ザルツブルクなどの、トップチームでプレーしていた。この最後のクラブ名には、聞き覚えのない方がいるかもしれない。「SVカジノ・ザルツブルク」は、いまのレッドブル・ザルツブルクの前身となるクラブだ。また、マルセル・ザビッツァーが2014/15シーズンにラピッド・ウィーンからライプツィヒに加入してすぐ、期限付き移籍したチームでもある。

ザビッツァー家のサッカー王朝に、また新たな章が加わるかもしれない。マルセルのいとこ、トーマス(20歳)はオーストリアU-21代表でプレーしており、シュトゥルム・グラーツのユースアカデミーを経て、2019年から現在までLASKに在籍している。

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3)父親との違い、息子との違い

彼の才能は、父親から受け継がれたものだけではない。ザビッツァーほどのレベルのサッカー選手になるには、一途に仕事に打ち込む姿勢が必要だ。しかし、マルセルは父ヘルフリートにはそれがなかったと考えている。

「彼にはフィフティ・フィフティの精神があった。それゆえ、偉大なキャリアを積むことができなかった」とサビッツァーJr.は語る。「彼のメンタリティの50%と彼の才能の50%を僕は受け継いだ。残りの部分は自分で努力しなければならなかったんだ。」

4) ザビッツァーのヘアドライヤー

ザビッツァーの流れるようなヘアスタイルは、ある程度のケアが必要だが、オーストリア代表の彼は、丁寧に整えた髪型をチームメイトのために乱すことを厭わない。これは、ナーゲルスマン監督が2020/21シーズンでザビッツァーをライプツィヒのキャプテンに任命した際、チームメイトたち自身が経験したことだろう。

「僕は常に指示を出しているわけではなく、黙って座っていることが多く、よく観察している。だが、誰かの背中を押す必要があったり、落ち着くように言わなければならない事態となれば、僕は進み出るよ」と、ザビッツァーは自身のリーダーシップのスタイルについて語った。「僕はチームの誰にでも面と向かって真実を伝えることができるし、その逆もそうであってほしいと思っている。誠実でいることは、僕にとって絶対的な大事なことなんだ。」

5) 負けず嫌い

ザビッツァーのように勝利を欲する人は、負けたときにはひどく悔しがる。言っておくが、負けた後のマルセルには近づきたくない。

「当時、ザビが苦手としていたものが一つある。それは "負け "だった」とホルツシュスター氏は説明する。「練習で負けることさえ、彼にとっては肉体的な苦痛に近いものだったよ。」

「彼は負けず嫌いで、それは非常に良いことだと思う。とはいえ、以前は少し興奮しすぎていたけどね。」と、元ライプツィヒ監督のラルフ・ラングニック氏は語る。

「誰かを傷つけるつもりはなく、ただ試合に勝ちたかったんだ。」とザビッツァーは反論した。「時には何か壊してしまったものがあるかもしれないし、やや声が大きくなり攻撃的になってしまったかもしれない。でも、それは個人的にどうとかではなく、目的のために努力し、勝利への意志を持った結果なんだ。」

6)家族思いの父親

2019年4月に娘を授かって以降、彼の血気盛んさは影を潜めた。

「子供ができると、人生やある種の状況に対し、これまでとは違う視点を持つことができるね」と彼は言う。「僕はただ、こうした素敵な家庭生活を送れて幸せだよ。そして、ストレスを感じてもうまく対処することを学んだんだ。子供に穏やかさを伝えたいなら、大声を出すのではなく、自分自身が穏やかさを醸し出さなければ伝わらないだろう。」

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7)あらゆる仕事の熟練者

多才さは今や監督の宝であり、ザビツァーは、まさに多機能なスイス・アーミーナイフのような選手だ。

ライプツィヒからミュンヘンに移籍したこのMFについて、ナーゲルスマン監督は以前、「彼のレベルは常に一定で、時に非常に輝いている」と語っていた。ナーゲルスマン監督は、ライプツィヒからミュンヘンに移籍してきたMFについて、「彼は常に良いパフォーマンスを見せ、極めて堅実であることから、基本的に重要な選手だ」と語っている。

ナーゲルスマン監督は、在任中の2シーズンの間で、ザビッツァーをセカンドストライカーにしたり、中盤の守備的なポジションに起用したりするなどして、安定した彼の一貫性をピッチ全体で生かした。

「このポジションは楽しかった」とザビッツァー自身は、バックラインの前、つまり "ボランチ" でプレーすることについて語った。「新たなポジションは、また僕のプレーを変えてくれた。センターでは、より多くのボールを受けることになり、より素早い判断が求められるんだ。とはいえ、僕はまだオフェンス面で何かを生み出したいという気持ちがあるよ。」

8)ライプツィヒのレジェンド選手

ザビッツァーは、2014年に当時ブンデスリーガ2部のライプツィヒに加入。ブンデスリーガの優勝争いやUEFAチャンピオンズリーグの常連になるまでのライプツィヒの若い歴史の中で、傑出した選手の一人として、ライプツィヒに忘れられない足跡を残してきた。

「正直、RBライプツィヒで1シーズンをプレーするとは思っていなかったよ。だが、すべてがまったく違う方向に進んだね」と語る彼は、バイエルンと契約した現時点で、これまでブンデスリーガ通算145試合に出場している。

だが、ライプツィヒ加入初年度をザルツブルクで過ごした彼は、ドイツの新進気鋭なクラブを選択したことに疑問を感じていた。

「自分が思っていたほどの実力がなければ、ドイツのブンデスリーガ2部でプレーすることはできなかっただろう」と語る。12ヶ月後、クラブ設立からわずか7年目にして1部昇格を果たす。さらにその翌年、ライプツィヒはブンデスリーガで2位となり、ザビッツァーは「今思えば、ライプツィヒへの移籍は正しい判断だった」と認めた。

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9)批判的な意見

バイエルンの他の選手たちも気づいているだろうが、ザビッツァーは声が大きい。だが、彼は自身が持つ基準に満たないときには批判を甘受するという。

「たとえ気に食わなかったとしても、他人のアドバイスを受け入れることを学ばなければならなかった」と説明する。「16、17歳の頃、自分はすでにすべてをやり、すべて正しく理解していると思っていた時期があったね。だが、実際には、その時点では何も達成していなかった。建設的な批判を受け入れてこそ、より成長できるんだ。」

10)眠り、食べ、プレーする。その繰り返し

ザビッツァーのひたむきな姿勢は、仕事面でも同じだ。如何にして彼が全力のパフォーマンスを発揮し続けるのか疑問に思ったことはないだろうか?

「いずれサッカー選手を引退する際、偉大なクラブで大きな成功を収めるなど、素晴らしいキャリアを振り返ることができるようにしたいと思っている。それが実現できるかどうかは、自分次第のところもあるし、そうでないところもある。だから僕は、自分が影響を与えられること、つまり自分自身のパフォーマンスに集中していくつもりだよ。」

そのために、夜10時までには就寝し、6年以上はポテトチップスを食べないようにするなど、体調を万全に保つよう努めている。その甲斐あって、過去3シーズンのブンデスリーガでは、ケガによるリーグ戦欠場はわずか6試合のみ。これは、中盤での戦いに身を置くことが多い選手にとっては、かなりの偉業だ。

「自分のリズムを守っていれば、3日おきに90分間プレーすることになっても苦にならない」と彼は言う。バイエルンのドイツ国内および欧州での野心を考えると、ザビッツァーが忙しくなるのは必至だろう。


▼元記事
https://www.bundesliga.com/en/bundesliga/news/marcel-sabitzer-10-things-on-bayern-munich-s-new-austrian-midfielder-leipzig-17130


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