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ハンジ・フリックの次期ドイツ代表監督就任が正式決定!その交渉の経緯、今後のドイツ代表の展望は

—— 以下、翻訳 (ドイツ『シュポルト1』記事全文)

契約は結ばれた!ヨアヒム・レーヴの後任としてドイツ代表監督に就任することが決まったハンジ・フリック。『シュポルト1』では、この契約に関する最も重要ないくつかの疑問に答えるとともに、今後の展望を語る。

もはや何の驚きもなかった。

これまで、『シュポルト1』がここ数週間で報じていたことが正式に決まった。ハンジ・フリックが欧州選手権後にヨアヒム・レーヴから代表監督のポストを引き継ぐことになったのだ。

数々の成功を収めたこの監督は、火曜日の朝、フランクフルトでDFBと3年契約を結び、自国開催の2024年の欧州選手権までの間、ドイツ代表チームの監督を務めることになった。

それでは、フリックの契約の裏側、そして今後に関して、『シュポルト1』は最も重要な疑問に答えていこう。

フリック体制の正式始動は、いつでしょうか?

フリック監督の契約は2021年7月1日から有効だ。不思議なことに、正式に発足するこのタイミングでちょうど、レーヴ監督はドイツ代表チームを率いて準々決勝に進出しているかもしれない。

そのため、フリックは欧州選手権が終了してから新たな任務を開始することになる。9月2日、56歳のフリックは、リヒテンシュタインで行われるワールドカップ予選で、ドイツ代表チームの監督として初めて指揮を執る。また、フリック監督は今年、さらに6つの代表戦を戦うことになる。

今回の交渉を行っていたのは、誰でしょうか?

フリックの弁護士を務めるクリストフ・シックハルトが、代表チームのディレクターであるオリバー・ビアホフ氏と共に交渉を進めてきた。そして、フリッツ・ケラー会長が辞任し、事実上リーダー不在のDFBを代表して、ペーター・ペータース、ライナー・コッホの両副会長と、ステファン・オスナブリュッゲ財務担当が署名した。

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フリックとドイツサッカー連盟は、以前から大枠で合意していた。ここにきて、最終的に詳細が決定したのだ。中でも、FCバイエルンへの「補償金」のようなものが問題になっていたと言われている。これは、バイエルンとドイツ代表チームとの送別試合という形で、近々行われるようだ。収益は100%FCバイエルンに寄付される。

フリック監督の報酬は、どのくらいでしょうか?

フリック監督はDFBで最高額の給与をもらうことになるが、それはビアホフが彼を強く望んでいたためだ。『シュポルト1』の得た情報によると、彼は年俸500万ユーロ以上の収入を得ることになるようだ。これはつまり、彼が、現在、年俸350万ユーロのヨアヒム・レーヴ監督を上回るということだ。なお、FCバイエルンでのフリック監督の推定年俸は、約600万ユーロと言われる。

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この契約は、ビアホフにとってどのような意味を持つのでしょうか?

ビアホフは、フリックと契約したことで、個人的な成功を収めたと言える。批判を受けるこのドイツ代表チームのディレクターにとっては、大きな追い風となる。フリックはDFBとの話し合いの中で、ビアホフが常に彼の最初のコンタクトポイントであることを明らかにした。両者はDFBを共に過ごしたことで、互いをよく知り、感謝し合う仲である。

プレスリリースの中で、フリックはビアホフという「強力で信頼できるパートナー」がいることを明確に強調している。

これにより、ビアホフのDFB内部での大きな力がさらに強化されることだろう。

フリック監督が断ったクラブは?

最近まで、スペインのトップクラブであるレアル・マドリードやFCバルセロナ、イングランドのトッテナム・ホットスパーなどがハンジ・フリックに興味を示していた。この成功に満ちた監督は、自尊心をくすぐられたとはいえ、自身がDFBに移ることは常に明白だった。

フリック監督の下で、新選手の起用はあるのでしょうか?

DFBのプレスリリースによると、フリックは「選手たちのレベル、特にドイツの若い選手たちのレベルを見ており、私の期待はとても大きい」と語っている。「だからこそ、例えば2024年に開催される自国開催の欧州選手権など、今後の大会を楽観的に迎えられる理由があるのだ。」

世代交代か実力主義か、こうした疑問が湧いてくる。もしフリックが後者を選ぶなら、ジェローム・ボアテングの復帰も考えられるだろう。最近、フリックは優勝祝賀会で、FCバイエルンを退団してクラブを探しているボアテングが、自身にとっては今でも「ドイツ最高のセンターバックの一人」であり、この2014年ワールドカップ優勝者を、今回の欧州選手権のメンバーに入ることを望んでいたと強調した。

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しかし、バイエルン所属のスター選手だけでなく、フロリアン・ヴィルツやリドル・バクなどの若い選手も、今回の監督交代により恩恵を受ける可能性があるだろう。

フリック監督の就任で、システムは変わるのでしょうか?

ヨアヒム・レーヴ監督が偽9番を用いた攻撃的な4-3-3システムを多用しているとすれば、フリック監督はバイエルンで本物のセンターフォワードを用いた4-2-3-1で戦っていた。ティモ・ヴェルナーやケビン・フォラントがフリック監督の下で経験豊かなストライカーとして活躍する可能性もある。

特に、かつてフリック監督がバイエルンに連れてきたいと望んでいたチェルシーのスター選手、ヴェルナーは、カウンタープレスを基本としたスピードのあるゲームスタイルにフィットするはずだ。

フリック体制で、コーチ陣は変わるのでしょうか?

マルクス・ゾルク氏とアンドレアス・ケプケ氏は、ヨアヒム・レーヴ監督のアシスタントコーチを務めている。フリック監督のもとで、コーチ陣に変更が加えられる可能性もある。ハイデルベルク出身の彼は、現在バイエルンのアシスタントコーチであるダニー・レール氏をDFBに連れて行く可能性があるのだ。ツヴィッカウ出身のこの32歳は、フリック監督の「愛弟子」であり、この1年半、フリック監督から絶大なサポートを受けてきた。

レールのFCバイエルンでの将来は、ナーゲルスマン体制に変わり、どうなるか不透明だ。彼の契約は2022年まで残っており、クラブはオプションで2023年まで延長することができる。「彼は私のそばにいる大切な人物だ」と、フリック監督はかつて語っていた。

また、FCバイエルンを退団するミロスラフ・クローゼの将来も不透明だ。ワールドカップの歴代最多得点者が、フリック監督の将来のチームに加わる可能性も否定できない。

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フリック監督は、コーチ陣の詳細を8月まで明らかにしたくない考えだ。次期ドイツ代表監督の彼は、「9月からどうなるかは、今は重要ではない」と考えているのだ。この欧州選手権に向けて、彼はレーヴ監督とこのチームが最大限の成功を収めることを願っているという。レーヴ監督なら、代表監督としてのキャリアを素晴らしい形で締めくくるものと見ている。

フリック監督は、これからどうするのでしょうか?

FCバイエルンで7つのタイトルを獲得し、全力で駆けた18ヶ月の後、フリックはハイデルベルク近郊のバンメンタールにある家族と一緒に家でゆっくりと過ごし、休暇を満喫したいと考えているようだ。彼は、6月15日にミュンヘンのアリアンツ・アレーナで行われる、ドイツ代表チームの欧州選手権の初戦、フランス戦をスタンドで観戦する予定となっている。

▼元記事
https://www.sport1.de/fussball/dfb-team/2021/05/hansi-flick-wird-bundestrainer-die-folgen-des-deals


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