マンション標準管理規約 第67条の2(区分所有者の所在等の探索)

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2024年6月7日新設


条文

第67条の2 区分所有者が第31条の規定に違反し必要な届出を行わないことにより、敷地及び共用部分等の管理に支障を及ぼし、又は及ぼすおそれがある場合には、理事長は、理事会の決議を経て、区分所有者の所在等を探索することができる。
2 前項の場合において、理事長は、探索に要した費用について、違約金としての弁護士費用等を加算して、当該区分所有者に請求することができる。
3 前項に定める費用の請求については、第60条第4項の規定を準用する。
4 第2項に基づき請求した弁護士費用等及び探索に要した費用に相当する収納金は、第27条に定める費用に充当する。

コメント

第 67 条の2関係
① 第1項の敷地及び共用部分等の管理に支障を及ぼす場合とは、管理費等の請求先が不明である場合、総会の成立や決議が困難となる場合、専有部分の管理不全が放置されたことにより共用部分等へ悪影響を与え、住環境の悪化を招いたケースにおいて当該専有部分の区分所有者に対して必要な措置をとることができない場合等が想定される。
② 探索に要した費用とは、次のような費用である。
 ア)登記事項証明書や住民票の写し等の交付申請費用及び郵便代等の実費
 イ)その他探索に要した費用
③ 管理費等の未払金額の請求に当たり、区分所有者の所在等を探索した場合は、その探索に要した費用を、第60条第2項の規定に基づく徴収の諸費用として請求することも可能である。

解説

 相続でもめて、管理費等を支払う者が相続人の中で確定せず滞納が始まった場合の相続人の探索なども、この条文を使って探索すべきである。その場合は、住民票だけではなく戸籍謄本なども取得することになるのでプライバシーへの配慮も怠らないこと。
 滞納が始まり、連絡が取れない区分所有者が増えると、管理不全に近づきます。


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