マンション標準管理規約 第24条(損害保険)

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条文

(損害保険)
第24条 区分所有者は、共用部分等に関し、管理組合が火災保険、地震保険その他の損害保険の契約を締結することを承認する。
2 理事長は、前項の契約に基づく保険金額の請求及び受領について、区分所有者を代理する。

解説

 本来なら、建物に損害保険をかけるのもかけないのも自由であるが、多くの人で共有している共用部分等を適切に管理していくためには損害保険をかけるべきであり、損害保険の締結は組合の重要な仕事のひとつである。保険料の未払いや保険金の請求を怠ることは、理事の業務の懈怠とみなされ損害賠償の対象にもなりうる。

 区分所有法第18条第4項(第21条で準用される場合を含む)により、共用部分等にかかる損害保険を締結することは管理行為に当たり、区分所有法第18条第1項により管理行為は集会決議であるが、規約で別段の定めをして、管理組合が締結できるようにしている。標準管理規約での管理組合は予算準拠主義なので、管理組合で損害保険を締結する際は、総会での予算承認等が必要である。
 第2項は区分所有法第26条第4項により、保険金の請求と受領は管理者であるとしているため、理事長が請求・受領することになる。

参考条文等

区分所有法 第18条(共用部分の管理)
4 共用部分につき損害保険契約をすることは、共用部分の管理に関する事項とみなす。
区分所有法 第21条(共用部分に関する規定の準用)
 建物の敷地又は共用部分以外の附属施設(これらに関する権利を含む。)が区分所有者の共有に属する場合には、第17条から第19条までの規定は、その敷地又は附属施設に準用する。
区分所有法 第26条(権限)
2 管理者は、その職務に関し、区分所有者を代理する。第18条第4項(第21条において準用する場合を含む。)の規定による損害保険契約に基づく保険金額並びに共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求及び受領についても、同様とする。

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