【読書録】悪役令嬢の躾け方(R-18)|蘇我空木
乙女ゲームの世界に転生した主人公は、ヒロインでも悪役令嬢でもないモブに生まれる。悪役令嬢の侍女のため、悪役令嬢が断罪されたときに悲惨な末路に…。それを回避すべく、悪役令嬢を王太子が溺愛するような婚約者に育てるストーリー。(文・こんちゃ)
前半と後半でストーリーがガラッとかわります。前半は悪役令嬢を立派なレディにするストーリー。後半は主人公の恋愛ストーリー(R-18)
前半は徹底的に乙女ゲームの悪役令嬢の断罪回避にフューチャーした内容で、侍女として悪戦苦闘する姿が描かれています。主人公の意思や主張にブレもなく、スカッとするストーリー。故に後半が彼女の恋愛なのですが、前半とガラッと変わりアダルトな内容が含まれるのでびっくりするかもしれません。そしてそれが好みが分かれるところ…。
悪役令嬢に愛される主人公
悪役令嬢は幼少のころから我儘放題。主人公は遠慮なく良いものは良い、悪いものは悪いと指摘します。それゆえに、悪役令嬢は侍女にベッタリ。それが、ゲームをしている第三者目線というか、現実世界でゲームをしている感覚、(登場人物を操っているような)で展開が面白い。
無事に悪役令嬢が王太子と婚約すると‥
悪役令嬢が命を狙われたときに、身を呈して守りますが、大けがをし体に沢山の傷をつくってしまいます。それ以降が彼女のシンデレラストーリー。悪役令嬢のお兄様(ランベール)から熱烈なアプローチを受けます。
このあたりのつなぎに私はちょっと違和感がありました。というのは、前半のストーリーでそれほど接点のないランベールが急にアプローチをしはじめるわけです。最後まで読んで、戻るとなっとくな設定なのですが、「いやあなたなんですか?」という状態でした。たぶん、その辺もAmazonレビューにあるコメントなのかな。
ランベールの一途な想いに胸キュン
ランベールの強引なところや一途なところ、その反面主人公がなかなか振り向いてもらえず焦る気持ちや苛立ちみたいな所って胸キュンします。私は、ちょっと強引な感じの方の方が好きですね。
とはいえ、城の客室で夜這いをしますか?という疑問。たぶんお嬢が用意したのではなく、ランベールが用意させて引き留めたのでしょうが、人様のお家(お城)で強引にいく???と、そこはちょっと引きました。
前半と後半で大分雰囲気が変わるので、そこが好みの分かれるポイントかなと思います。
最期までお読みいただきありがとうございました!