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若手社員向けビジネス会食の基本5箇条

私は月に5~10回程ビジネス絡みの会食をしている。
特に多いとは思わないが、それを10年弱続けていると色々見えてくるものがある。

それを若手社員向けに「ビジネス会食コミュニケーション5箇条」として落とし込んでみることにした。
早速その1から。

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【その1:準備は成否の8割を決める】

会食において、準備は成否の8割を決める。
準備でやらなければならない事は大きく5つ。

1つ目

・目的
・目標

を明確に定めること。
これをしておかないと、なんか面白かった、つまらなかったに
終始してしまう。
友達との飲み会であればそれで良いかもしれないが、
ビジネスの会食では絶対にNGだ。
何のためにこの人と会食をするのか、しっかりと考えてほしい。
勿論全て箇条書きでメモしておくこと。

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2つ目
相手の

・基本情報(年齢・職歴・成果・家族構成・趣味・思想)
・困っている事(課題)
・実現したい事(ビジョン)
・頑張っている事
・うまく行っている事

等を捉えておくことである。

相手がTwitterやFacebookなどのSNSに頻繁に投稿している方であれば、
その過去の投稿3ヶ月分はチェックし、上記を確認すること。
明確に書かれていなくとも、臭わせている所は当日の質問ポイントとしてチェックしておくこと。
そしてこれらも全て箇条書きでメモしておくこと。

3つ目
上記困っている事等を自分なりに一生懸命考えて、解決策を作ること。
これ自体は当日話す機会は無いかもしれないが、
相手の立場に立って、解決策を考える事で同じ目線に立つことができる。
しっかりと時間をかけて論理的に考える事が必要だ。

4つ目
相手に確実なメリットを用意すること。
自分の解決策などは相手にメリットになるかわからないので、
相手が喜ぶ贈り物を用意すること。
高いものである必要はない。
心遣いの問題である。

5つ目
2時間のシミュレーションをすること。
あんな話を聴きたいな、こんな話をしてもらいたいなと
妄想で構わないので、流れを追っておくこと。
その通りに行く事はないが、想定外の事は起こりにくくなる。

最後におまけとしてお店選び。
ざわざわしている居酒屋などを選ぶのはもってのほか。
距離を感じる方であれば落ち着いた店のテーブル席、親しい方であれば
カウンター席がおススメである。

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【その2:お店の人を味方にし、準備を進める】

相手より早くお店に到着している事はMUSTである。
可能であればお店のスタッフと協力体制が取れるように根回しが出来るとベストである。

「あまり来ないでほしい」
「水の量に気を付けてほしい」
「ワインを注ぎに来てほしい」
「ワインの説明を丁寧にしてほしい」
「料理はゆっくり目に出してほしい」

等々、色々である。
事前準備でまとめたメモを見返しながら、相手の到着を待つ。

【その3:会食の基本スタンス】

基本は傾聴スタンス、これが会食成功の最大のポイントである。
1時間のうち、自分の話す時間が5分~10分程度に収まれば良い状態である。
(私が会食する方は「本当に尊敬できる方」が大多数である為、心から楽しく傾聴できるという事もある。)

事前に纏めたメモを思い出しながら、

・相手の目をチラチラ見る
・頷く、相槌を入れる
・伝え返す

という基本的な話の聴き方を踏襲する。
そして流れを読みつつ、自分が興味があり、相手の話したそうな事を質問していく。
ポイントは媚び諂うわけではなく、自分が本当に興味のある事を質問することが大切だ。

「それ、もう少し詳しく教えて頂けますか?」
「その時どう思ったんですか?」
「次に同じことがあったらどうしますか?」

等々、興味をぶつけていく事がポイントである。
その為には相手の話を流さず、真剣に聴く事が重要であることは
言うまでもない。

【その4:会食の話の構成】

「では、酔っぱらう前にまず本題から!」
というケースもあるだろうが、普通やらない。

「あ、こんにちは!この前のFB投稿見ましたよ!あれ大変でしたね~」

等と相手が話しやすい&軽い話題を振るところからスタート。
少しずつ重い質問をしていき、相手の悩みや課題を一緒に考えながら話を進め、最後の最後に自分の目的を達成する為の話をする。
返報性を狙っているわけではないが、必然的にそうなっていく。

相手の情報、状態を踏まえて自分の目的を話す事ができるので、
まず情報収集に努める事が大切だ。

アイスブレイク

相手の興味がある話1

相手の興味がある話2

相手の困っている話1

相手の困っている話2

相手の真に話したい話

自分の話(5分程)

だいたいこんな流れになる。

もちろん相手のグラスにどれくらいお酒が入っているか、常に注意を払っていなければならない。

【その5:次につなげること】

「もう会いたくない」「会っても何のメリットもない」
その様に思われてしまえば、会食は何の成果も上げない事になる。
だからこそ相手のメリットを本気で考えて臨まなければならない。

1回で成立しない自分の望みも、回数を重ねていく事で実現
できる事もある。

だからこそ最後にこうお願いしよう。

「来月またお誘いさせて頂いてもよろしいでしょうか?」

本当に会いたい方であれば、自然とお願いできるはずだ。
これを言わないで終わると流れ流れになる可能性が高まる。

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【まとめ】

昔から食事を伴ったコミュニケーションは緊張感を和らげ、良い関係性が生まれると言われている。
しかし、ただ一緒に飯を食えば良いわけでは無い。

ビジネスを伴った会食については、社内で一度真剣に考えてみては
いかがだろうか。


カトキチ@組織・人材開発コンサルタント

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