人生で一番リセットする旅
先月半ばにスリランカから戻ったのだけど、リセットし過ぎて3週間note更新をお休みしてしまった笑 けど、まぁ、それくらい心地の良い旅だったので、ゆるりとご紹介してみようと思う◎
スリランカのベントータという海辺の街に友人がオープンしたアーユルヴェータリゾートtagiru。
正直、友人がホテルを創らなかったら、私は家族を置いて一人で10日間も休息をとりに行くと言う選択は取らなかっただろう。(実際には滞在中、3回もアートワークショップを繰り広げ、現地で作品を完成し、ホテルで出会ったかたとイベント開催の日程まで決めてきているので、結局仕事?もしているのだけど笑)
結果、昨年のちょうどこの時期、オーナーの伊藤氏がクラファンをしたときに掲げていた「人生で一番リセットする場」をお世辞抜きに思う存分、体験できてしまい、本当に驚いてしまった。4、5年くらい前に、伊藤氏が前職を辞めるくらいのタイミングで「アーユルヴェーダリゾートを創ることにした」と連絡をもらって以来、年に何回か「目的のないおしゃべりがしたい」と呼び出され笑、ふわふわとホテルができるまでの話を聞いて、ずっと応援していたので、感動もひとしおと言うか、まぁ、かなり贔屓目な部分もあるとは思うのだけど、それをガッツリ差し引いても、とても美しく、力強い、癒しと勇気を同時に貰えるような、まさに『たぎる』場所だった。
(私のせい?で伊藤氏に巻き込まれてくださった皆様、「いつか行ってみたい!」と頭の片隅に置いてくださっている皆様、クラファン支援してくださった皆様、本当にありがとうございます。皆様のご尽力のお陰で、とても素敵な場が生まれていました◎)
私もこの4-5年間ずっと応援しているふりして、自分が背中を押し続けて貰っていたし、私が勝手に宣伝しまくっているせいで笑、Tagiruに興味を持ってくださる方もありがたいことに日に日に増えているし、半年間自宅保育がんばったし、と、たくさん理由を作って、でも本当は「単に行きたい!体感したい!」という衝動だけでスリランカへ旅立ったのだった。
これがもう本当に素晴らしかった。波の音に心を委ね、人様の手に身を委ね、美味しい食事にお腹を委ね、自分の面倒も人の面倒も見なくていい、静かな休息の時間を過ごす。Dr.もセラピストさんたちも、レストランスタッフさんもハウスキーパーさんやガーデナーさん、キッチンスタッフさん、バックオフィスの皆様まで、皆さん、本当に無邪気に楽しそうに、精一杯のおもてなしをしてくださる。
アーユルヴェーダに関してはchat GTPさんにでも詳しく聞いて貰うとして、日本ではオイルマッサージのイメージが強いかもしれないけど、スリランカでは6年制のアーユルヴェーダ医学部があるほど、西洋医学と共に生活に根ざしたもう一つの医療として認められている存在なんだとか。
TagiruではDr.の脈診を受けるところから、治療が始まったのですが、これがもう脈診だけでそんなに全部わかるの?と言うくらい、身体のことを過去に起きたことまで含めて全てぴたりと言い当てられて、もう本当に魔法にかかったみたいなひと時で、最初の問診の数十分足らずで、既にDr.とこのアーユルヴェーダという医療への信頼感がしっかり育まれてしまった。
Dr.アショカは70を過ぎたくらいの小柄な女性なのですが、スリランカの伝統的な村のアーユルヴェエーダお医者さん家系で育ち、小さい頃からお祖父様やご両親が患者さんを診ている中で実践的に学んで来た方とのこと。ナウシカの大婆婆様のような愛情のこもった美しい慧眼で見つめられると、まるで祖母に抱きしめられているような安堵の気持ちと共に、菩薩を前にしたような畏敬の念が湧き上がってくる、そんな方だった。
アーユルヴェーダは医療と行っても滞在中は病院で寝たきりになるのではなく、1日4回ほど合計120分くらいのオイルトリートメントを毎日受け、毎朝YOGAか太極拳で身体を動かし、3食とてもとても健康的な人それぞれの体質に合った食事と1日2回のお薬を頂く。医食同源という言葉通り、アーユルヴェーダでは食事をとても大切にしていて、色鮮やかな野菜やフルーツ、そしてスパイスやハーブから大地の力を分けてもらえるような、生命力溢れるご飯をゆっくりと頂く時間は本当に幸せだった。
インド、マレーシア、スリランカと他の施設でアーユルヴェーダ体験をされた他のアーユルヴェーダベテラン?ゲストさんたち曰く、Tagiruのご飯は特別美味しいらしく、「アーユルヴェーダの食事は普通はもっと質素だったり、味が微妙だったりするのに、こんな美味しいご飯でアーユルヴェエーダ体験ができるなんて幸せ!!」と、口を揃えておっしゃっていた。アーユルヴェーダ初体験がTagiruだった私は、もう他の施設には行けないかも知れない笑
そんなこんなで最初の数日間は、与えられた食事をありがたく頂き、我が子を慈しむように、恋人の頭を撫でるように、大切に身体を労って頂くオイルトリートメントを全身に受け、Yogaや太極拳で言われるがままに身体を動かす、そんなすっかり心身共に全て丸投げで委ね切った時間を過ごしていった。まるで胎児のように、何もしない自分、誰の役にも立たない存在になっても、こんなに大切に愛しんでくださる方々がいる。そんな感覚を、お母さんのお腹の中はこんな感じだったのかなーと、波の音に耳を傾けながら、静かに優しく味わう時間。
そうしているうちに、だんだんと食事も瞑想の時間に変わっていき、よく噛んで味わってゆっくり食べて、オイルトリートメントもただ受けるだけでなく、共に身体を作っていく、そんな気持ちが生まれてきて、Yogaや太極拳では積極的に自分の身体の声に身を委ねる、そんな時間へと変わっていった。人さまの手に身を委ねて、受動的に何も考えずに自分を“動かしてもらう”存在から、少しずつ、“自ら意思を持って動く”人間に生まれ変わっていく感覚。
あぁ、これが“リセット”というものなのだな…!
と、心の底から感じる幸せなひととき。これを10日間かけて、ゆっくり、じっくりと体験していく。かけがえのない時間。大人になっても胎児のように、何もしないで、そのままで、そこに居るだけで、大切に大切に扱われる、そんな時間がきっとたぶん必要で、でも、そんな時間を作るのはとてもとても難しくて、だけどTagiru.に滞在することで、それが叶う。10日間の滞在中、自分の中の皮を一枚一枚丁寧にはいでいって、静かに優しく丁寧に、自分の中心に戻っていった。
海外で10日間の滞在は決して安いものではないけれど、人生の迷子歴が長い私は、自己投資のフリして、今までいろんな出費をしてきいて笑、それ全部、tagiruでの滞在に丸っと使っていたら、もっと早くに画家になっていたかも知れない!と、心底感じてしまったのだった!(画家になったのとTagiruがオープンしたの同時期だから、無理な話んなんだけど。)
人生の迷子の中で得たものもたくさんあるから、それ全部無駄だったとは、思わないし、純粋に好奇心から受けた講座などなど、などなど、などなど!は、今の私の血や肉になっているし、迷子道で出会った方々に支えられて今日も今日とて生きているのだけどね◎
でも、「このままじゃダメだ。。。」と落ちている時期とか「もっとできるようにならなきゃ!」と思って焦っている時期、「もっと賢く稼ぎたい」と利益だけを追求している時とか、そういう時の出費ってマジで無駄だった。いや、無駄だった、と気付くための勉強代にしかならんかったもんなぁ…苦笑
そんな時は、変な自己投資せずに休むのが一番◎
そう気付いた今だからこそ、スリランカで10日間の休息をできたのかも知れない。もう本当に文字通り一皮剥けた感覚である。一枚一枚、自分の皮を剥いでいった過程も細かく描きたかっだのだけど、今回は、かなり長くなってしまったので、それはまた気が向いたら、書きます、たぶん!!
3-5年後に家族で世界に飛び出します、たぶん◎